GOLF

2022.03.13

アプローチが苦手な人へのアドバイス──連載「吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン」

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という彼による、スコアも所作も洗練させるための“技術”と“知識”を伝授する最新ゴルフレッスンコラムをまとめて振り返る。まだまだ厳しい寒さが続くが、ゴルフシーズン到来に向け、コソ練を積み重ねてスコアアップを目指したい。

ゴルフのアプローチを安定させる技術とは? ザックリやトップの原因はメンタルではなかった

先日、一緒にプレーしたアマチュアに「実は、アプローチが怖くてしかたがないんです。イップスだと思います」と打ち明けられた。

確かに「アプローチが苦手だ」というアマチュアは多い。そのようなアマチュアはザックリしたかと思えば、次はトップしてボールは目標をはるか超えていく。毎回、ダフりやホームランでは、アプローチが怖くなるのも当然だろう。そうした恐怖心から、アプローチが上手くいかないのはメンタルが原因だと思っている人が多い。いわゆる、「イップスで手が動かない」状態だというわけだ。

しかし、そのようなアマチュアのアプローチショットをよく見てみると、ほとんどの場合、原因はメンタルではなく技術面にある。

そのアマチュアはクラブヘッドをボールにクリーンに当てることばかり考え、右手を使って打ち込むようにボールを打っていた。そのため、クラブの入射角が鋭角になり、アウトサイドインのカット軌道になっていた。アプローチをダウンブローに打つことは問題ないように思えるが、そのアマチュアの場合はフェースを閉じ気味に使っていたこともあり、リーディングエッジが先行してインパクトを迎えていた。その結果、ボールの手前だとリーディングエッジが地面に刺さってダフリ、ボールにヘッドが直接当たればトップというように、少しの打点の狂いが大きなミスになっていた。

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パッティングの根深いヘッドアップの原因は前傾角度にあり!

先日、「パッティングで、どうしても打った後に頭があがってしまうんです」というアマチュアから相談を受けた。ボールを打った後にヘッドアップしているという自覚はあるのだが、どうしてもやめられないのだという。

ボールを打った後、その行方を追いたくなる気持ちはわかる。そもそもゴルフというスポーツはボールをカップに入れることが目的だから、ついつい頭を上げて結果を確認してしまうのは仕方のないことかもしれない。

このようなヘッドアップは、昔からゴルファーの悩みの種となっている。ジャック・ホワイトという往年の選手の名言に「耳でパットせよ」という言葉があるが、耳でカップインの音を聞くまで目でボールを追わないように戒めている。

単純にボールの行方が気になってヘッドアップしている人は、ボールの行方を見ないように気を付けて習慣化させる必要がある。ボールを打ち終わった後、下を向いたままボールの行方を見ないようにする練習からはじめてほしい。この時、頭部と胴体が首から分かれているようなイメージで、頭の位置を変えずに上半身だけを動かしてストロークを行う。この首から分離する動きを身につけるために、頭を壁につけて素振りの練習をすると効果的だ。慣れてきたら、頭を動かさずにボールを目だけで追う練習をするといいだろう。頭を動かさずに、眼球の動きだけでボールを追うことができるようになれば、ヘッドアップも抑えられるはずだ。

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インドアではいいのに、コースでうまくいかない理由

ゴルフスイング

先日、50代になってゴルフを本格的に再開したというアマチュアとラウンドする機会があった。この半年間、インドアの練習場でレッスンを受けながらラウンド再開に向けて取り組んできたそうで、スイングも基本に忠実でしっかりと練習していることがうかがえた。

しかし実際のコースでは、マットの上でボールを打つシュミレーションゴルフとは勝手が違ったようだ。コースに出れば傾斜もあるし、バンカーやベアグラウンドでも打たなくてはならない。実際に、そのアマチュアも林の中に入ってしまった際に、ベアグラウンドでダフって林から脱出できなかったり、フェアウェイど真ん中から大ダフりをしたりと、コースとインドアの違いに困惑しているように見えた。

しかし、今までシュミレーションゴルフばかりで、実際のコースに慣れていないゴルファーには仕方のないことだ。インドアの練習場では多少ダフり気味でも、マットの上をクラブが滑るのでミスがカバーされる。しかし、フェアウェイバンカーやベアグラウンドなど芝のない場所はもちろん、短く刈り込まれたフェアウェイからでも、同じような感覚で打つとダフりのミスになってしまうことが多い。

なぜ、ダフりのミスになってしまうのかというと、多くの場合すくい打ちになっていることが原因だ。特に、インドアのマットの上で練習をしていると、ダフりが許容されるため、すくい打ちの癖がついてしまうことがある。さらに、地面にあるボールが空中に上がる仕組みを理解していないことも、すくい打ちによるダフリの原因となる。クラブヘッドにはロフトと呼ばれる角度がついているが、このロフトはボールを上げるために欠かせない機能を持っている。クラブヘッドが下降軌道でボールに当たれば、ロフト角とフェースの溝が与えるスピンによって、上げようとしなくても自然とボールは上がっていく。

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TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林 司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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