エグゼクティブが纏うべき、本物の「贅沢」とは何か。スタイリストとしてこれまで数多のスタイルを構築し、ブランドディレクションも手がける野口強氏は、最も重視すべき点として“上質素材がもたらす心地よさ”を挙げる。さっと着ても品よくサマになるTシャツこそ最も贅沢なトップス。【特集 贅沢な服】

1.ジョルジオ アルマーニ
アルマーニ氏が愛用している「アイコン」シリーズのTシャツは、カシミアジャージー100%のネイビーカラー。研ぎ澄まされたシルエットに計算されたリブのあしらい、ほどよく肉厚ですっきりしたデザインは、ミラノの帝王の美学が凝縮された1着。

2.ブルネロ クチネリ
リラックスしたオフの日や、時間に追われる出張の移動時などで着用するTシャツも、贅沢であればエレガンスを失わないでいられる。フェイクレイヤリングが粋なTシャツは、高級コットンのなめらかな質感と着心地で、1枚でも主役級の存在感。グレーからチラリと覗く白の分量もスマートで洒落ている。

3.ブルネロ クチネリ
上質のコットン&リネン糸をリブ仕様で丁寧に編み上げ、スポーティなポケットつきTシャツに仕上げた逸品。ライトウェイトジャージーならではの軽やかな着心地はもちろん、着た時の滑らかで極上の肌触りはまた格別。リラックスしたい休日に欠かせない、よき相棒となるのは確実。

4.ベルルッティ
うっとりするほど滑らかなシルクコットンのボディの胸元に、レザータブでアクセントを添えたクルーネックTシャツ。エンボス加工でブランドロゴを刻印したレザータブでメゾンのアイデンティティが一目瞭然なほか、繊細なリブの仕立てや、ほどよくフィットするカッティングも絶妙。

5.ザ・ロウ
シルクの質感ながらラフな風合いに仕上がっているのは、ネップやムラのある絹から紡いだブーレット(絹紡紬糸)を用いて編み上げているから。ラグジュアリーの本質を見極め、ウィットを利かせたデイリーウェアを続々とリリースする、ザ・ロウらしい「贅沢」に富んだ白Tだ。

この記事はGOETHE 2025年5月号「特集:エグゼクティブが着るべき贅沢な服」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら