エグゼクティブが纏うべき、本物の「贅沢」とは何か。スタイリストとしてこれまで数多のスタイルを構築し、ブランドディレクションも手がける野口強氏は、最も重視すべき点として“上質素材がもたらす心地よさ”を挙げる。重さを感じさせない着心地がシャツの奥行きをさらに豊かに。【特集 贅沢な服】

1.シャルベ
1838年にパリで創業したシャルベは、世界最古にして最高級のクオリティを誇る。カジュアルに着られるようにオーダーしたユナイテッドアローズのエクスクルーシブモデルに、今季は綿麻素材の白と、チャコールグレーのコットンリネンのボダンダウンが登場。

2.ジョルジオ アルマーニ
かすかな光沢とともに、しなやかにボディにフィットするシャツジャケットは、100%シルク製。リラックスフィットなので風をはらみ、軽やかで涼しい着心地が堪能できる。同素材のパンツを合わせれば、深みのあるネイビーの色合いとも相まって、知的なセットアップスタイルが完成。

3.ブルネロ クチネリ
ヴィンテージスタイルのキャンプカラーに、ピュアリネンならではのさらりとした質感と、イレギュラーな風合いがみごとにマッチした長袖シャツ。ニュアンスのある濃いブラウンの色合いがカジュアルスタイルをリッチにみせ、ほどよくゆとりのあるフィットも快適至極。

4.トム フォード
一見ハードルが高そうに見えて、いざ着てみれば意外にも似合ってみえるのが花柄のシャツ。シルクのクレープデシン素材が軽さと心地よさを誘うシャツは、花のモチーフもシックなオリエンタル風。シャツの地色が黒で締まっているのでスッキリと見える効果も期待できる。

5.エルメス
まるでシルクのスカーフを着ているようななめらかな肌触りと、プリント柄の巧みなコンポジションが目を見張る1着。スカーフ「帝王学」のモチーフは、プリントにフェード加工が施され、洗練された印象で、そのままストンと着てもサマになる。カジュアルなボトムと合わせても主役級の存在感を放つ。

6.ロロ・ピアーナ
低めのマンダリンカラーが特徴的なリネンシャツ「エリア」は、淡いピンクの色合いが大人の余裕を感じさせるアイテム。スラックスやショーツとコーディネイトすればリラクシーなスタイルに、ジャケットのインにあわせれば控えめな甘さが映える洒脱な装い。

この記事はGOETHE 2025年5月号「特集:エグゼクティブが着るべき贅沢な服」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら