大人になって何かにハマったり、何かを習うことは、刺激的で日常を鮮やかに彩るもの。もしかしたら生き方がガラッと変わるかもしれない! これから始めたい趣味、嗜みを、その道のプロから最上&最新の品とともに教わる。今回は「オーダーメイド」を学ぶ。 【特集 人生を変える最強レッスン】
人と向き合い、対話から生みだす
身の身体に最も合う服。それは、オーダーメイドをおいて他ならない。昨今ではメイド トゥ メジャーなど、オーダーの在り方も多様に変化し、多くのブランドが展開しているが、なかでも世界中のエグゼクティブが仕立てるブリオーニのビスポークは一線を画す。チーフ・マスターテーラであるアンジェロ・ペトルッチを筆頭に、世界基準で卓越した職人たちによるハンドテーラーリングを生むブリオーニの哲学を聞いた。
「ビスポークの根幹は、お客様と真摯に向き合い対話することで、“唯一無二”をともに創り上げ、最上級の1着を仕立てることにあります」
“Be Spoke”の由来どおり、対話のなかでその人にとっての至高の逸品を仕立てるのが、ビスポークなのだ。
「スーツに限った話ではなく、ブリオーニでは過去に、中東で民族衣装を仕立てたこともあります。もちろん型がないので、メジャー1本から採寸を始めて仕立てました。そのほかにも、サファリジャケットやゴルフ用のニッカポッカなど。スーツでなくとも、お客様との対話を最大限、形にするのが我々のビスポークなのです」
そして、仕上がりのクオリティが別格である秘訣は、他にはない職人の数にあるのだという。
「1着のスーツオーダーには、約200人もの各カテゴリーのスペシャルな職人が関わっています。採寸をベースに仮縫いを本国で製作。それを試着していただき、再度採寸を行い、仕上げます。それぞれのパート毎に熟練の職人がハンドメイドで手がけているのです」
すべては着る人にとっての最上級を提供するため。スーツ需要が減少していると言われる今もなお、ブリオーニのビスポークが支持されるのは、“対話”があってこそなのだ。
この記事はGOETHE 2024年10月号「総力特集:人生を変える最強レッスン」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら