正確な時刻を知るためのツールが増えた現代において、時計が果たす役割のひとつが、人類が積みあげてきた“時計文化”の継承である。

心躍る物語を楽しむための美しい時計たち
目には見えないが確かにそこに存在している“時”という概念を可視化するために、金属工学、機械工学、天文学、物理学といった学問を結集させて生まれた時計は、人類の英知の結晶であった。そして時計によって導きだされた時間は、社会共通のルールとなり、時間の計測によって航海術や飛行術が進化し、近代スポーツなどの文化が醸成された。つまり時計は、人類の長い歩みに寄り添ってきたということ。そこにロマンを感じない人はいないだろう。
現代の時計たちはより、こういった物語性を強めており、伝統的なデザインや機構、素材などに、ブランドが積み重ねてきた歴史や哲学などを投影させることで、よりロマンティックなプロダクトとなっている。
実用品として生まれた時計は、その縛りがなくなったことで自由に世界を広げている。その楽しみ方はさまざまだが、背景にある物語を理解すれば、より一層愛おしくなる。
1.A.ランゲ&ゾーネ|ランゲ1・デイマティック ハニーゴールド
久々の自動巻きモデルが独自素材ケースで登場
傑作「ランゲ1」の特徴であるダイヤルの非対称配置を反転させる自動巻きモデルに、独自素材のハニーゴールドを採用。温かみのある金色に合わせて、ダイヤルはブラウン色。理知的なデザインに優しい表情を加える。世界限定250本。

2.ブレゲ|エクスペリメンタル 1
高精度ウォッチの未来はこの先にある
ブレゲの研究開発部門によって生みだされた現代的高精度時計。時分秒針が独立したレギュレーター機構で、6時位置には初代ブレゲが考案したトゥールビヨンを10Hzと高振動化して搭載。日差±1秒という精度を実現し、時計技術を未来に進める。

3.H. モーザー|ストリームライナー・ジェネシス2
「今」という瞬間を描きだすアートピース
2022年に発売された”ジェネシス”の第二弾モデルで、流線形デザインのスポーツウォッチをベースにしつつ、ダイヤルには光の99.9%を吸収するベンタブラック®を採用。前作を購入したオーナーと、その人物から紹介された1人だけが購入できる。世界限定100本。

4.パネライ|ルミノール マリーナ ブロンゾ
海の男とともにあったブロンズ素材を纏う
イタリア海軍のための時計として生まれたパネライは、海とのつながりを大切にする。このモデルのケースに使用されるブロンズは、潜水士の器具に用いられた素材であり、徐々に経年変化していく色合いで個性を表現できる。防水性能は500m。

5.パルミジャーニ・フルリエ|ラ・ラベナール
修復工房から始まったブランド史を表現
1920年代に製作されたミニッツリピーターキャリバーを、高度な技術で修復。それを収めるケースなどに精密なエングレービングを施し、ケースバックにはオパールと翡翠のマルケトリー装飾を取り入れた。これは芸術作品だ。



