そのアイテムを一瞥しただけで胸が射抜かれ、物欲を刺激される。素材や仕立て、装いの愉しみを喚起し、人生の起爆剤にもなる。今回紹介するのは、ドリス ヴァン ノッテンのショートパンツ。【特集 刺激のある服】
褒められ必至のラグジュアリーなスパンコールショーツ
かつてイヴ・サンローランがハンサムなパンツスーツで女性らしさが際立つことを証明したように、ドリス ヴァン ノッテンは花柄や透ける素材をルックに盛りこむことで、男性の繊細な内面を表現してきた。
現在のようにジェンダーレスが叫ばれる前からそのスタイルは一貫し、上質な着心地とリラクシーなムードが息づくコレクションはファッション関係者にも多くのファンを持つ。
最新コレクションに登場したメタリック・スパングルのショートパンツも、ブランドを象徴するアイテムのひとつ。極薄のビスコース生地に敷き詰められたスパンコールが光を乱反射し、ラグジュアリーなきらめきを放つ様は艶っぽくもある。ただ、実際にはいてみるとすっと素肌になじみ、違和感はない。
自分の目が刺激に慣れてしまったのか、それとも繊細さが似合う男になったのか。確実なのは「そのショーツ、素敵ですね」と周りから100%褒められることだけだ。
問い合わせ
ドリスヴァン ノッテン TEL:03-6820-8104
この記事はGOETHE 2024年5月号「特集:刺激のある服」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら