幼少期に兄から「ジブリを見るな」といわれた漫画家・宮川サトシは、40歳にしてなお、頑なにジブリ童貞を貫き通してきた。ジブリを見ていないというだけで会話についていくことができず、飲み会の席で笑い者にされることもしばしば。そんな漫画家にも娘が生まれ、「自分のような苦労をさせたくない」と心境の変化が……。ついにジブリ童貞を卒業することを決意した漫画家が、数々のジブリ作品を鑑賞後、その感想を漫画とエッセイで綴った連載をまとめて振り返る。
『千と千尋の神隠し』
暑いですね……私たちが子供の頃って、こんなに暑かったでしたっけ? “だるまさんがころんだ”がめちゃくちゃ得意な太陽が、年々じりじりと近づいているような、そんな怖さを感じつつ、ガリガリ君を口に咥えた状態でこれを書いております。
毎回皆さんからいただいているオススメジブリ作品ですが、今のところ「ラピュタ」「もののけ」「千と千尋」……の順で票数が多く、ひとまずそれぞれのDVDを既に取り寄せており、次は順当にラピュタを観るのが道理だと思ってはいたのですが……すいません、この暑さの中、一番涼しげなこのパッケージに目が止まってしまいました。今月はガリガリ君ソーダ味の色合いにも似たDVDパッケージでおなじみの、『千と千尋の神隠し』を観てレビューさせていただきます。
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『もののけ姫』
ジブリ童貞のジブリレビュー、今回の「もののけ姫」で5作品目です。監督しばりで5作品も続けて観ていると、なんというか…監督の人間性の輪郭がどうしたって浮かんでくるわけで、監督が(作品単体ではなく)「アニメ映画」を通して言いたいことってなんだろう? とか、監督の癖だとか、監督の好きな食べ物って何かな、おやきとか好きそうだな……とか、今何してるのかな…みたいなことを、ふとした時に考えてしまうぐらい、正直宮崎監督のことが好きになってきてしまっております。
自分の作業場にある棚に並び始めたBlu-rayのパッケージ(シンプルなデザイン、マット加工で肌触りもイイ)もなかなか良い景観で、時々それらを眺めてはニンマリとしたり、あとそうそう、「ジブリ作品鑑賞してる時あるある」なんてのもあるんですよ。
きっと皆さんも浮かんでいると思います、西岡徳馬さんの顔。
……というわけで、のっけからジブリ愛を匂わせていることからもお分かりかと思いますが、今回は何のひねりもなく、ただただ「もののけ姫」の絶賛レビューで駆け抜けようと思います。結論から言いますが、超絶面白い映画でした……。
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『天空の城 ラピュタ』
先日、友人たちと鶯谷で肉を焼いて食べていた時のことでした。私がいかに『もののけ姫』が面白いかについて熱く……なんなら目の前の鉄板よりも熱を込めて語っていると、友人の一人であるアニメ監督のS君に「ってか、もうジブリ”童貞”じゃなくない?」と言われてしまいました。
……確かに。私は一瞬頭が真っ白になって、手に持っていたサンチュを肉も何も乗せずにそのまま食べていました、ウサギかよっていうね。
確かに今回のラピュタで6作品目、実際に6人の女性と関係を持っていたらそれはある程度のことは知り尽くしたそこそこのプレイヤーですよね。……ま、私はこれまでに一億万人は抱いているのでそれに比べたら大したことない数ですが〜ハハハ……。
……でも、ですよ。女性とジブリは違います。十ジブリ十ジブリ色、ジブリ10作品あれば10通りのジブリがある。私はそれを今回の「天空の城ラピュタ」で思い知らされました。まだまだ未熟なジブリ童貞による拙いジブリレビューですが……どうぞ読んでやってください。
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