モナコの老舗ホテル「オテル・ドゥ・パリ・モンテカルロ」には、普段ではお目にかかれない貴重なヴィンテージワインが保管されている地下のワインセラーが存在する。今回、そんなワイン通なら一度は訪れたいワインの名所にゲーテ編集部が潜入取材した。【特集 情熱の酒】
マスターソムリエのフィリップ氏。
モナコに眠るプレミアムなワイン
1864年にモナコで創業以来、世紀を超えて歴史を刻んできた老舗ホテル「オテル・ドゥ・パリ・モンテカルロ」の地下には、1874年につくられたワインセラーがある。
一般公開されていないゆえ普段は開かない秘密の扉を開き、エレベーターに乗り、薄暗い地下へ進むと入り口にたどりつく。案内人はホテル内レストランのマスターソムリエ、フィリップ氏。
広大なセラー内。生産地や希少性などに分けてボトルが陳列されている。
「ここは世界最大のホテルワインセラーで、約1500平米に約35万本のボトルがあります。ラフィット、ペトリュス、ドン ペリニヨンなどの希少なヴィンテージワインも保管しています」
陳列されたボトルの数にも驚くが、美しいセラー内はまるで歴史を感じる世界遺産のようだ。
ワイン棚には、シャンパーニュ、プロヴァンス、ボルドー、ブルゴーニュ、ローヌ渓谷のボトルが並び、オテル・ドゥ・パリの各レストランでオーダーができる。ヴィンテージワインのなかに博物館級の1811年製のシャンパンも発見！
「ワインはマイ・パッション！ 私の生き甲斐です」
あなたの人生にとってワインとは？ 70歳を超えたジェントルマンのフィリップ氏は、そう熱く返してくれた。
モナコでロールス・ロイスの国際試乗会が開催。その時に用意されたエクスペリエンスにて、ワインセラーへの潜入取材がかなった。
