GOURMET

2022.09.04

「飄香」が広尾に新しくオープン! その進化した四川料理とは

世界中の食通が注目する東京だからこそ、世界最先端を発信するレストランが、この2022年7月次々とオープン。なかでも今年最注目の実力派シェフが手がける広尾の中国料理「飄香(ピャオシャン)」を紹介する。

「飄香」

熊野地鶏のふたつの部位を味わう料理「文明」。18種の香料と鶏や鴨の出汁で煮込んだもも肉(右)と胸肉の細切り、マンゴーを包んだ韃靼蕎麦粉のクレープ。

最先端の四川料理を生みだすアトリエ

2005年のオープン以来、自家製の発酵調味料と厳選に厳選を重ねた本場の香辛料を使い、「飄香」でしか味わえない四川料理で食通を虜にしてきた井桁(いげた)良樹シェフ。

年に一度は中国、四川省に赴き、知識や情報をアップデートする傍ら、老舗「松雲澤(ソンユンゼア)」を中心とする松雲門派に弟子入りして研鑽を積み、2018年には伝承人の認定を受けるなど本物の追求と伝承に邁進してきた。

しかし、「書物にある過去の“四川名菜”を伝え続けるだけではなく、これからの歴史に残るような“現代の四川名菜”をつくるくらいの気概を持って臨みたい」という思いが強くなってきたことから、麻布十番の本店を閉じ、ひとりで料理に没頭できるこぢんまりとしたアトリエ的空間で新しいスタートを切った。

「飄香」

野菜を乾燥させて旨味を深め、パウダーにして使うなど新たな手法も積極的に試している。

「飄香」

楊貴妃をイメージし、翡翠色の冬瓜に鮑の煮込みを詰めた美しい一皿。

「飄香」

本来豚レバーと煮込む海鼠の料理だが、おおいた冠地どりのムースと白レバーを豚の脛肉で巻いて美味しさを進化させた一品。

「時代に合った食材、調理法に置き替えることもあれば、いくつかの名菜をバラバラにしてよいところを組み合わせて再構築することも。キッチンだけでなく机に向かっている時間も長いですね」と笑顔で話す井桁氏。

並々ならぬ知識と深い思考、確固たる技術、丁寧な仕事なくしては実現できない渾身の料理は、世界最先端の四川料理と言っても過言ではない。

「飄香」

料理の試作も仕込みも井桁氏ひとりで行っている。プライベートキッチンに招かれたかのような特別な気分を味わえる。

飄香
住所:東京都渋谷区広尾5-19-1 HIROO VILLAGE 1F-2
TEL:03-6277-2141
営業時間:18:30~(一斉スタート)
定休日:日曜・月曜
席:16席
料金:コース¥24,200~
※予約は電話、TableCheckのサイトにて受付

TEXT=藤田実子

PHOTOGRAPH=今井裕

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