「ミシュランガイド東京2020」「ミシュランガイド東京2021」と2年連続で1つ星を獲得する「sio」。その鳥羽周作シェフが、10月1日に新たにオープンさせたのが「Hotel's」(ホテルズ)だ。どの時間帯でもハイクオリティの料理を提供する“ホテルのレストラン”から着想を得た新形態、その姿とは?
sioのおいしい知恵が総結集。朝昼夜いつでもスペシャリテを堪能
宿泊客に向けて、どの時間帯でもハイクオリティな食事を提供するホテル。その形態からインスピレーションを得た「Hotel's」は、モーニング・ランチ・ディナーと、訪れるタイミングで異なるスペシャリテが楽しめる。
朝は、チーズのコクとトリュフの香りが至福のスフレオムレツや、通常のアボカドの約1.4倍の大きさで、濃厚な旨味のリッチアボカドを使ったスモーブロー。昼は神戸牛をつなぎなしでパテに仕あげたハンバーガー、夜は薪火で焼いた極上ステーキと、各メニューにはsioが培ってきた“おいしい”を追求する姿勢と技術が投影されている。ひとすくいするたびに違う味や食感が広がるホテルズサラダは、全時間帯を通して提供されるスペシャリテで、テイクアウトも可能だ。
「Hotel's」開業の背景にあるのは、コロナ禍の営業自粛を経て、sio本店で開発した「朝ディナー」が多くのゲストに喜ばれ、飲食業界にも反響をもたらした経験。昨今、"予約困難"な飲食店がフーディーズを虜にしているが、そこに「好きな時に訪れて、それでいて、ミシュランレベルのおいしい料理を味わえる店」という新風を吹き込みたいとオーナーシェフの鳥羽周作氏は言う。
「Hotel's」は、食を楽しむ空間も心地よい。美しい姿勢を自然に保つことができるマルニ木工の家具、MONDO GROSSOの大沢伸一氏が手がけるBGM、陶芸作家・鈴木麻起子氏による器。そして、窓の外には、青山であることを忘れそうな豊かな緑。食事をしながら、静かに五感が刺激されることを感じるはずだ。
1日の始まりにひとりで行くも、1日の終わりに大切な人と訪れるも良し。「Hotel's」はいつでもゲストをあたたかく迎えてくれる。