高級時計の聖地ジュネーブで1755年に誕生し、270年もの間、一度も時を止めることなく刻み続けてきたヴァシュロン・コンスタンタン。その長い歴史と卓越した技術への探求の旅を体感できる展覧会「The Quest(探求): 270年にわたる卓越性への追求」が東京・神宮前で開催されている。

時計製造という芸術に迫る
2025年2月のアブダビを皮切りに世界各地を巡回する同展は、メゾンの魂そのものをたどる体験だ。会場に足を運べば、創業者のひとりジャン=マルク・ヴァシュロンが最初の見習いと結んだ契約書の複製をはじめとする記念碑的な史料や、メゾンのたゆまぬ探求を象徴する歴史的なタイムピースなど、270年前の時計製造の世界へとタイムスリップしたような感覚を覚える。
この展覧会は、時計愛好家はもちろん、メゾンに興味を持つすべての人々にとって、時間の神髄に触れる貴重な機会となるはず。人間の手によって生みだされた機械式時計のなかに宿る、270年にわたる情熱と技術の結晶。それは時を刻む道具を超えた、人間の創造性と探求心の証しなのだ。