連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第47回は、ロレックス「サブマリーナー Ref.5513」を取り上げる。
「サブマリーナー Ref.5513」“マットダイヤル”の最初期モデル
ヴィンテージロレックスの定番中の定番として知られる「サブマリーナー Ref.5513」。このモデルはクロノメーターの認定を受けた「サブマリーナー Ref.5512」の廉価版として、1962年に発表された。
製造期間が1990年までと30年近い「Ref.5513」だが、主に“ミラーダイヤル”と“マットダイヤル”に分かれる。今回紹介する“メーターファースト”と呼ばれるモデルは、“マットダイヤル”の最初期に見られるものだ。
この呼び名は6時位置の防水スペックの表記が、「メーター」から始まることに由来。それ以降の“マットダイヤル”は「フィート」から綴られるようになる。
実用品として使われてきた「サブマリーナー」はパーツ交換されている場合が多いのだが、この個体についてはオリジナリティが保たれている。また、“ロング5”と呼ばれるベゼルインサート、王冠マークの下に3つのドットがない、王冠マークのみのリューズ、リベット式のブレスレットなどが該当する。いずれも”メーターファースト”に必須のレアポイントだ。
さらに特筆すべきは、研磨が少ないケースコンディションだ。はっきりとした面取りやふっくらとしたケースフォルムにそれらは現れている。
この希少な“メーターファースト”モデルは注目すべき1本。ここ1〜2年、比較的値段が落ちついている「サブマリーナー」だからこそ、今が狙い目なのだ。
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