なぜ、人は高級腕時計を必要とするのか? ライフスタイルが変化し、新しい働き方やモノとの付き合い方が出てきている今こそ、改めて「自分にとっての腕時計を身につける喜びや幸せ」について考えてみるいい機会なのではないだろうか。今回は、ゼニスの「デファイ ゼロ G」を紹介する。
時計とともに常識を超える
常識を変えることは難しい。偉大な先人がつくりあげたものであればなおさらだ。時計業界では調速脱進機に対して重力がかかり続けることで生じる“姿勢差”を解消するには、調速脱進機ごとグルグル回転させるトゥールビヨンこそが最適解とされてきた。この機構を考案したのが、天才時計師のアブラアン-ルイ・ブレゲであったという逸話もあるため、いわば神格化された機構だったのだ。
しかしゼニスは、ここにひとつの提案をする。腕時計がどのような向きになっても調速脱進機の向きが変わらなければ、重力の影響は一定であり、姿勢差は発生しないのではないか、と。
「デファイ ゼロ G」は、調速脱進機をジンバルの上に乗せ、時計の向きにかかわらず地面に対して常に水平を保つようにする、グラビティコントロールムーブメントを組みこんだ。調速脱進機にエネルギーを伝えるための複雑怪奇なメカニズムは、その実機を目のあたりにすればよりいっそう、人間の想像力とエンジニアリングに限界はないのだと感動するだろう。
“常識という意識”自体が、モノを見る目を曇らせているのかもしれない。ゼニスはそこに気づかせてくれる。
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