腕時計の果てしない感性に刺激され、日常は瞬く間に光り輝く。人気のカラーダイヤルにとどまらず、ますます深みを見せる色彩表現が施された最新ウォッチを紹介する。【特集 高級腕時計のシゲキ】
H.モーザー
自社の博物館に展示する懐中時計などに範を取った、クラシカルなラウンドシェイプ。そこに格別の趣きを加えるのが、ブランドのお家芸たるフュメダイヤルだ。落ち着いたバーガンディにサンバースト仕上げを施すことで、品のある色気を放出。デュアルタイムゾーンを指す針やストラップのグレーカラーとも、抜群の相性を見せる。
クストス
イタリアのリゾート地、ポルトフィーノ。彼の地のラグジュアリーな空気感を、白とブルーのカラーパレットで伝える。ダイヤルから垣間見えるムーブメントは、船艇にも使われるチーク材を接合した面をはじめとする多層構造に。
ルイ・ヴィトン
ダイヤル外周のキューブが回り、時刻を表示する「スピン・タイム」。メゾン特有のユニークなメカニズムを持つ時計が、見目麗しくアップデートされた。12個のキューブにレインボーカラーを纏わせ、ブラック文字盤とのコントラストをより大胆に表現。トランクの角を補強する金具から着想を得たラグにも感性が光る。
オシアナス
蒔絵や江戸切子など、日本の伝統工芸をデザインに取り入れてきたオシアナス。その新作となる限定版では、藍染めのなかでも希少な天然の「阿波藍」を使用し、独創的なブルーを文字盤の下地着色に用いている。光を受けて表情を変える繊細なグラデーションが、ブラックの外装と絶妙にマッチ。
コルム
優雅なセーリングの世界観を反映する名機が、前衛的な色彩に進化。カラフルな航海用フラッグを模した定番のインデックスは省く一方で、カーボンケースにスーパールミノバを注入。特殊技術によって確立した加工とカーボンファイバーが織りなす文様は無二の魅力を放ち、暗所ではとりわけ幻想的に輝く。