2022年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる”活きのいい”モデルを厳選！ 連載第108回は、リシャール・ミルの「RM 032 オートマティック クロノグラフ セントバーツ」を取り上げる。連載「意欲的新作ウォッチ」
特別なヨットレースの帰還を祝福
2022年4月17日～23日までの期間、カリブ海で2年ぶりに開催された「リシャール・ミル セントバーツ・ヨットレース」。レースのタイトルスポンサーであるリシャール・ミルは、11回目となる今大会に合わせて、世界120本の「RM 032 オートマティック クロノグラフ セントバーツ」を発表。
RM 032 オートマティック クロノグラフ セントバーツ
世界限定120本、自動巻き、クオーツTPT®☓TI×カーボンTPT®、径50.85mm。予価¥29,000,000
ブランドパートナーであり、この大会の後援者であるアルノー・ジェラルドは、世界記録を4度塗り替えたフリーダイビングチャンピオン。
このモデルは、リシャール・ミル初のラウンドケースにしてダイバーズウォッチである「RM 025 トゥールビヨン クロノグラフ ダイバーズ」の文脈を受け継ぐプロダクトであり、2010年に発表された「RM 028 セントバーツ・ヨットレース」から数えてセントバーツモデルの第5作目にあたる。機能の要であるケースの防水性能はISO 6425に準拠する300mを誇り、ダイビング中の誤操作を防ぐパテント取得のロッキングリュウズを採用。
ムーブメントに影響がかかるリュウズやプッシュボタンのデザインは年々自由度が増している。
目を奪われる鮮やかな2トーンのコンビネーションは、シリカ繊維の複合素材クオーツTPT®のコーティングによるものだ。ミドルケース、クロノグラフの操作と回転ベゼルをロックするプッシュボタンはグレード5チタン、ラグと裏蓋には軽量かつ強度に優れたカーボンTPT®を用いている。
ケースバックには、「Les Voiles Saint Barth Richard Mille」という文字が刻まれている。
リシャール・ミルのデザインは、ダイヤルのムーブメントとの完璧な調和によって成り立っている。フライバック クロノグラフを備えた自動巻きムーブメントCal.RMAC2は、グレード5チタン製の地板とブリッジを用いることで最高レベルの強度条件を満たし、優れた切削加工によりパーツ全体を平らな表面に整えることで輪列を極めてスムーズに動作させる。クロノグラフの停止時は約50時間のパワーリザーブを持続する（クロノグラフ稼働時は約45時間）。
4時位置と5時位置の間にあるプッシュボタンを押すと、クロノグラフの機能を停止せずにクロノグラフ針をリセットできる。
ダイヤルには、3時位置にスーパールミノバ®塗布部分とブラックカラー部分で構成された作動中のムーブメントの状態を確認できるライニングインジケーター、12時位置には30日と31日の月について日付が自動で調整されるオーバサイズデイト表示、4時位置と5時位置の間には翌月に移行する際に瞬時に数字が切り替わる月表示を配した。
グレード5チタン製のローターフレームに備えた18Kホワイトゴールド製のウェイトを6つのポジションに調整できるリシャール・ミル特有の可変慣性モーメントローターは、ユーザーの使用状況によって慣性の大きさを変化できるという驚異のメカニズムを採用している。
記念すべきヨットレースのためにリシャール・ミルが手掛けた最新ダイバーズ。既成概念を破壊するエクストリームウォッチはやはり刺激的だ。
問い合わせ
リシャールミルジャパン TEL:03-5511-1555
