2021年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる”活きのいい”モデルを厳選! 連載第81回は、パテック フィリップのクロノグラフ3本を紹介する。
3つの異なるカラーダイヤルを打ち出した最新のクロノグラフ
パテック フィリップの歴史の中でクロノグラフは非常に重要な立ち位置にある機構であり、近代においては初の自社開発・製造のムーブメントを発表した2005年を皮切りに、さらにバリエーションを充実させている。先日、'21年の新作として3本のクロノグラフをリリースした。
はじめに紹介するのは、グリーン・ソレイユ文字盤を備えた年次カレンダー搭載フライバック・クロノグラフのRef.5905/1A。プラチナとローズゴールドのみの展開であった同モデルだが、同社では大変稀なステンレススチール仕様であることからも、この一本にかける意気込みが伝わる。さらには、1年に1回のみ日付の調整を必要とするパテック フィリップ屈指の実用性に秀でたコンプリケーションとして知られている年次カレンダー搭載モデルにふさわしい、スポーティなブレスレットを装着することで活躍の場を広げている。
最高峰に位置する永久カレンダー搭載スプリット秒針クロノグラフRef.5204では、新たにローズゴールドケースのスレートグレー・ソレイユ文字盤が加わった。7件の特許を持つ手巻きムーブメントCal.CHR 29-535 PS Qの存在感に勝るとも劣らない秀逸なスタイリングは、パテック フィリップの伝統と革新性による賜物だろう。ブラウンに近いニュアンスカラーを文字盤とストラップに採用することで、これまでと一味違うイメージを確立させた。
パテック フィリップの現行コレクションでは20種類以上ものクロノグラフが並んでいるが、中でもワールドタイムとクロノグラフの2つの複雑機構を掛け合わせたRef.5930は異色の存在感を放つ。トレンドカラーを取り入れたグリーン文字盤とのプラチナケースの組み合わせは鮮度という意味でも抜きん出ている。搭載された自動巻きムーブメントCal.CH 28-520 HUは、クロノグラフの作動中でも精度やパワーリザーブに影響を与えることなく摩耗を最小限に抑えられるため、クロノグラフ秒針を常時作動させてセンターセコンドとして使用することができる。
三者三様のスタイルを打ち出した最新クロノグラフは、発表されるや否やコレクターから羨望の的となる人気アイテムの仲間入りを果たしたことは言うまでもない。
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パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター TEL:03-3255-8109