アスリート、文化人、経営者ら各界のトップランナーによる新感覚オンラインライブイベント「Climbers(クライマーズ)」。その第6弾が、2023年4月26日から3日間にわたって開催され、ビジネスパーソンを大いに熱狂させた。今回、タレント/実業家のヒロミさんによる特別講義を一部抜粋して掲載。すべての講義を聴くことができるアーカイブ配信はこちら。※2023年5月2日〜5月15日18時までの無料限定公開。申し込みは画面内右上もしくは下の「視聴登録はこちら」より
人は「見られてる」意識をもつと、ちゃんとする
芸能界を離れたのは、「時代に合わなくなった」って感覚があったから。40代になったオレがさ、現場の前線にいていいのかって思ったんだ。オレはタモリさんに向かって「おい、タモリ!」とか、たけしさんに「おじさん、おじさん」とか、言ってたわけじゃない。20代の頃は、テレビ見ている人が「こんな小僧にタメ口きかれて喜んでいるタモリさんやたけしさんってすげえな」って思ってくれた。でも、40代になってオレの芸風をそのままやってたら、「ただの常識ないヤツ」って思われるだけだもん。
それでもそのままタレントをやっていたほうが儲かったんだろうけど、経営に挑戦したいって思った。人を雇って、みんなで稼ぐ。それで、みんなに給料を払うと。20年以上、プレイヤーとして生きてきたけど、マネジメントにチャレンジしたくなったんだ。オレは「40歳が男の成人」だと思っている。それまで積み重ねてきたもので、40代で勝負をかけたんだ。
スポーツジムを経営してみて、人を雇うってたいへんだなって感じた。ジムっていうのは、トレーナーの自意識が高いんだ。トレーナーはみんな「オレが花形だ」って思っている。違う、そうじゃねえだろ。受付とか、ほかのスタッフがいるから、お前らトレーナーが仕事できるんじゃねえかって。それを、わからせるのに苦労したな。
オレがスタッフたちに言っていたのは、「見られている意識を持て」っていうこと。「ジムに取材が入っていて、常にカメラで撮られている」と考えろって。人は「見られてる」って意識をもつと、ちゃんとする。ちゃんとしてれば、みんなカッコいいんだ。
次を担う若手をサポートしたい
芸能界に戻る気はなかったし、戻れるとも思っていなかった。オレがいなくても、テレビはきっちり回っているもん。で、オレは奥さんも松本伊代っていうタレントで、今はオレの会社でマネジメントしている。で、たまたま番組の関係で、夫婦でテレビに出ることになった。そしたら視聴率がよくて、出演依頼の声がかかるようになって、それが今まで続いているだけなんだ。
若い頃は「おもしろいのはオレだ」って思いがあったよ。でも、今はまったくないね。若い子たちをサポートしようって感じかな。次の担い手のために役に立てれば、それでいいんじゃない。手柄は後輩にあげることができるのが、カッコいい大人だと思うよ。
若い子たちに言いたいのは、「チャンスは毎日ある」ってこと。チャンスに気づくかどうかは、その人次第。どんな仕事をしていても、「コイツ、いいやつだ」とか、「お前、すごいな」って思わせることができれば、芽は出てくるものなんだ。
それは、仕事に直接関わるものでなくても構わない。なんでもいいから、趣味や得意なものを持つと役に立つ。「英語しゃべれるんですか!」とか、「スキー上手いんですね」とか、些細なところから見る人の目って変わるんだよな。
すぐに結果が出なくても、信じてやり続けていれば乗り越えられる。ボーっと生きていてはダメってことだね。
▶︎▶︎ヒロミさんの講義全文を動画でチェック。
2023年5月2日〜5月15日18時までの無料限定公開。申し込みは画面内右上もしくは下の「視聴登録はこちら」より。※アーカイブ視聴申し込みは5月14日18時まで
ヒロミ/Hiromi
1986年、ミスターちん、デビット伊東と共に「B-21 SPECIAL」を結成、1993年に松本伊代と結婚。現在は個人としてレギュラー番組のMCをはじめ、単発番組にも多数出演。アウトドアスポーツ全般を得意とし、近年はDIYの名手としても活躍中。また多趣味を生かしてYouTube チャンネル「Hiromi factory チャンネル」を開設し、登録者数は125万人を超え、YouTubeでも注目を集めている。また経営者としての顔も持ち、ビィーカンパニー代表取締役社長のほか、オンラインショップ「ハチオウジ工務店」社長を務める。