セイタロウデザイン代表・山崎晴太郎氏がハマるYouTubeが「だいにぐるーぷ」。デザイナーとしてもとても刺激になっているのだそう。経営者の心を掴むその魅力とは? チャンネルを運営するだいにぐるーぷに直接話を聞いた。【特集 仕事に効くYouTube】

右から岩田、加藤、西尾、土井谷、須藤、飯野。メンバー全員が千葉県の習志野市津田沼出身。中学からの友人同士で結成された6人組グループだ。
観る者の度肝を抜く圧倒的なスケールと没入感
だいにぐるーぷ(チャンネル登録者数:91.2万人)
アメリカ全土を舞台にした鬼ごっこや塁間10㎞の巨大ベースボールなど、規格外な動画で人気を博しているクリエイター集団、だいにぐるーぷ。視聴者数を増やすには頻繁な動画更新が常識とされるYouTubeにおいて、だいにぐるーぷは月に数本程度の更新頻度にもかかわらず、チャンネル登録者数は90万人超え。その理由について、リーダーを務める岩田涼太氏はこう話す。
「僕らとにかく、クオリティの高い動画を作ることを心がけています。量を犠牲にしてでも、徹底的に質をこだわる。そこが他チャンネルとの大きな違いかもしれません」

「日本全国で1 週間鬼ごっこで逃げ切ったら1000万円」(左)や「1週間以内に無人島から脱出せよ」(右)など、とにかくスケールの大きい企画がだいにぐるーぷの魅力。
企画の壮大さもさることながら、クスリと笑えるナレーション、没入感を高めるカット割りなど、動画のクオリティは圧倒的。その編集作業は、基本的にメンバーたち自身で行っているというから驚きだ。ただ、大掛かりな企画には当然予算が必要になるが、資金調達はどうしているのだろうか。
「正直、動画の収益だけで見ると赤字(笑)。スポンサーからの協賛やタイアップ動画の制作、グッズの販売などで資金面はやりくりしています。でも、たとえお金がなかったとしても動画のクオリティの妥協はしません」
だいにぐるーぷは今、アパート1棟をまるごと改装した拠点でメンバーが寝泊まりしながら、日々動画を制作している。彼らの将来的な夢は大きい。
「より魅力的なコンテンツを作るため、いずれはNetflixなどにも進出していきたいと考えています。動画とリアルな世界を融合させた、超規模のエンタメを生みだしていきたい。そのためにも、まずは再生回数アベレージ日本一のチャンネルになることが当面の目標です!」

セイタロウデザイン代表
山崎晴太郎
1982年神奈川県生まれ。PR会社を経て、2008年に独立。「社会はデザインで変えられる」という信念のもと、デザインブランディングを中心に、多様なチャネルのアートディレクション・デザインを手がけている。