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2022.05.04

【西川貴教】20年以上も肉体作りを続けられるモチベーションの保ち方。【トップランナーの肉体論】

業種は違えども、各界を牽引するトップリーダーたちに共通しているのは、健康で強靭な肉体。その理由とカラダづくりの方法論に迫る。【特集 最高のカラダは、最強の武器はこちら】

西川貴教

カラダづくりのモチベーションは計算と工夫しだい!

デビューから四半世紀あまり、音楽活動に俳優業、声優にMC、プロデューサーに経営者と、多岐にわたって活躍し続けている西川貴教氏。2020年、’21年と2年連続でベストボディ・ジャパン日本大会のモデルジャパン部門ゴールドクラスで優勝。昨年出版した写真集でも、鍛え抜かれた筋肉を披露するなど、その健康的な肉体美は多くの人が知るところだ。

西川氏が、カラダづくりに目覚めたのは、コンサートツアーの本数が増え、規模も大きくなってきた20年ほど前。ステージで大量の汗をかいては、脱水症状を引き起こすという状況が頻発。それを改善すべく、専門家に相談したのがきっかけだった。

「僕は痩せ型なので、体内に水を溜めておくタンクが足りないと指摘されました。そのタンクになるのが、筋肉だったんです。以来、さまざまなジムに通い、多くのメソッドを試し、専門家に話を聞くなどして、カラダづくりに励んできました。“板の上に立つ者”として、常に安定したパフォーマンスを提供できる状態をキープするのは、最低限の嗜みだと思っています」

もっとも、西川氏が行っているのは徹底した肉体管理であり、健康維持だ。2種類のジムを使い分け、有酸素運動は毎日、筋トレはパーソナルトレーナーをつけて週3回ほど実施。消化器官を休ませるべく敢えて食事を抜く時間をつくり、日頃口にする食べ物も厳選している。それを20年もの間続けるのは、至難の業に思えるが。

「今となってはむしろ、やらないことのほうが恐怖心を感じます。カラダに関してできる限りのことはやっているという自覚があるから、自信を持って人前に出られているのだと思いますし、日頃から自分に負荷をかけているからこそ、追いこまれた状況になっても、余裕を持って臨めます。それに、常にストイックなわけじゃないんですよ。僕は食べることが大好きなので、会食などの時は、食べるものや量を制限せず、思い切り楽しんでいます。ただし、摂取カロリーが増える分だけたくさん運動をして消費カロリーを増やしたり、翌日の食事は軽めにしたりと調整はしています」

ベストボディ・ジャパン日本大会

2020年、’21年と続けてベストボディ・ジャパン日本大会のモデルジャパン部門ゴールドクラス優勝。

理想のカラダを手に入れるには、我慢が必要。そう考えがちだが、西川氏は笑って否定する。

「例えば、運動で消費するカロリーを2倍に増やすのは、大変そうに思えるかもしれません。でも、一度に倍の時間やるのではなく、やる時間は同じだけど負荷を大きくするとか、小分けにして短時間の運動を複数にするなど、計算と工夫しだいで案外モチベーションは保つことができるんです」

その計算と工夫を支えているのが、これまで培ってきた経験と豊富な知識だ。「老廃物を排出するには、汗をかくよりも排泄行為が重要。そのためにも、水分はたっぷり摂る」「サウナで温め、水風呂で冷やすことを繰り返すと、体内のミトコンドリアが活性化する」「食品のタンパク質と脂質の量、それとカロリーは必ずチェック」など、取材中、西川氏の口からは、トレーニング方法から食事のポイント、サウナの活用法まで、メソッドがポンポンと飛びだす。

「僕にとってマストなのは、有酸素運動と水分摂取、そして1日に摂るタンパク質の量をキープすること。でも、それは、万人にとっての正解というわけではありません。体質も生活習慣も違うのだから、いろいろ試して自分に合ったやり方を見つければいい。カラダを変えようと思うのならば、まずは、体重計に乗ることを恐れないこと。食生活も含め、自分の状態を正しく認識するだけでも、日々の行動が変わるはずですよ」

 

Takanori Nishikawa

Takanori Nishikawa
1970年滋賀県生まれ。’96年、ソロプロジェクト「T.M.Revolution」としてデビュー。2018年から西川貴教名義での音楽活動を本格的に始動。6月24日から埼玉県の越谷市民ホールを皮切りに、47都道府県ツアーを開催予定。

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TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=古谷利幸

HAIR&MAKE-UP=浅沼 薫

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