PERSON

2022.04.14

多くの人々に感動体験を届ける鳥羽周作の闘う体の作り方

経営者にとって健康管理と体力作りは必須。「疲れ」が理由でチャンスを見過ごすことがないよう、日々タイムマネジメントしながら、もっとも効果的なトレーニングや体調管理法を実践している。人気レストラン「sio」のシェフであり、他にも7つのレストランを運営、さまざまな企業とともに商品開発も行う鳥羽周作氏にその健康管理法を聞いた。

1日2回のユーグレナで免疫力を維持

2022年4月、福岡・天神に2店舗を新規同時オープン、さらにはフレンチでありながら和食の「朝定食」をスタートしたり、究極の「海苔弁当」を販売するなど斬新なアイデアを次々と形に、そしてビジネスにしていく鳥羽氏。世の中のあらゆるヒット商品をインプットし、そこから生まれる数々のアイデアをまとめていくには1日24時間では短すぎると笑う。

「世の中には、数々のヒット商品や企画がありますよね。流行るにはすべて理由がありますから、全部勉強したいと思っているんです。例えば韓国ドラマ。何度でも見たくなるし、見るのを止められなくなる。それってコース料理を作る際にすごく参考になるんですよ。どうしたら次のお皿が楽しみになるか、どうしたらまた来てもらえるか。とにかく食以外からもいろんなものをインプットしていかないと! っていう気持ちで24時間を過ごしています。夜帰ってくると、いろいろなアイデアがどんどん浮かんできて、眠るのがもったいない! となっていますね。

だからどうしても睡眠時間が短くなってくるので、なるべく他の方法でリカバリーを、と考えています。コーポレートシェフとしてメニュー開発にも携わらせていただいたユーグレナを1日2回飲むようになったらすごく体調がいいんです。風邪もひかなくなりましたね。パウダーのものも作ったのですが、これをプロテインと牛乳と混ぜるとすごくウマい! タンパク質もとれるのでおすすめです」

飲み物を常温の水にかえてマイナス6キロ

YouTubeチャンネル「鳥羽周作のシズるチャンネル」は登録者数30万人、さっと作れてしかも絶品なレシピが人気だ。

「レシピって時間と距離をなくすものだと思っています。レストランに行かなくても美味しいものを共有できる。今のこのコロナ禍ですごく重要なものです。衣食住の中にどう感動体験を作っていくか。家にいる時間をストレスに感じる人もいるなかで、家時間をどうやって素晴らしいものにするか。そこにデリバリーやレシピが大きく関わってくると思います」

YouTubeチャンネルでは、美味しそうに料理を頬張る鳥羽氏の表情も話題だ。

「日々料理の試食もありますし、YouTubeでもたくさん食べますので(笑)、逆に普段の食事は食べすぎないように気をつけています。最近は、飲み物を常温の水に変えたんですよ。それまでは氷の入った水ばかり飲んでいたのですが、スタッフに『常温にしなさい』と言われまして、慣れるまで1週間ほどかかったのですが、だんだん水が身体になじむようになってきて。そうしたら余分な糖分をとらなくてよくなったんです。ジュースも飲まなくなり、お菓子も欲しくなくなった。常温の水を飲むようになって、それだけで2ヵ月で6キロも痩せたんですよ!」

SIXPAD HOME GYMで持続可能なトレーニングを

かつてはJリーグの練習生としてプロを目指していた鳥羽氏。痩せたことで一気にトレーニング魂に火がついた。

「サッカーをやっていた頃は体脂肪率8%だったんです。その頃の身体、どこに行っちゃったんでしょうね(笑)。パーソナルジムに通ったりもしていたのですが、体力をかなり消耗してしまい、その後の仕事が辛くなってしまう。だんだん行かなくなり、ここ半年は自宅で筋トレ程度だったんです。でもせっかく痩せたのでまたトレーニングをしたい、そう思って挑戦したことがあるんです」

それがSIXPAD HOME GYMのEMSトレーニングスーツ「Powersuit」を着て行う自重トレーニング。

「きっちり筋肉疲労もするけど、過度なストレスではない。1回10分でいいということなんですが、10分という短い時間をここまで効率的に使えるのかと、それこそ感動体験でしたよ。タブレットとEMSトレーニングスーツがあればジムに行かず家でできるからすごく今っぽいですよね。僕がレシピを『時間と距離をなくすもの』と考えているのと近い。筋肉のレシピみたいな感じです」

この「Powersuit(Top/Bottom)」は全身の7部位14箇所に電極が配置されており、専用のアプリとつなげば、そのレッスンの動きに合わせて電気刺激が流れる仕組み。ウェイバーと呼ばれるインストラクターたちが画面越しに動きを指示してくれるほか、アプリ上で仲間と運動量を競うこともできる。

「筋トレって孤独だから、離脱率高いですよね。誰かと一緒なら続けられるし、モチベーションにもなりますよね」

「モチベーション」。それは、そもそも鳥羽氏のビジネスにとっても常にキーになっている言葉だ。

「僕自身の仕事のモチベーションは、やはり使命感。世の中の人に感動体験を届けて、幸せにしたいということこそ、やりたいこと。だからモチベーションが枯渇することはありません。そして僕が誰よりも働いて、先陣を切って結果を出す。そのことでスタッフのモチベーションもあげていきたいんです。先日はある店舗を『満席にするためにどうするか』と考えて、僕が率先して動きました。すごく気合をいれて動いていたら少しずつお客さんも増えてきて、そうするとみんなも『あと1席で満席だ!』って思ってくれて、自然と頑張ってくれる」

さらに自分自身は厨房に立たず、若手に現場を任せるという鳥羽氏。4月オープンの福岡・天神店にも精鋭の若手シェフが厨房に立つ。

スタッフに任せて、密にコミュニケーションをとることで彼らのモチベーションを上げていく鳥羽氏。実はSIXPAD HOME GYMも会員専用インスタグラムのアカウントがあり、そこから直接ウェイバーたちにメッセージを送ることができるので、トレーニングの悩みも相談できる。

「コミュニティがプラットフォーム化していることはとても大事ですね。うちも常連さん同士が仲良くなって、別のレストランに一緒に行ったりしています。誰かとコミュニケーションをとって共有できるっていいですよね。すごく僕の仕事とマインドが近いプログラム。これからの日々のルーティーンに取り入れたいですね」

Shusaku Toba
1978年埼玉県生まれ。Jリーグの練習生、小学校の教員を経て、31歳で料理の世界へ。2018年代々木上原にレストラン「sio」をオープン。同店はミシュランガイド東京 2020から3年連続一つ星を獲得。さらに業態の異なる8つのレストランを運営する。4月27日に著書『本日も、満席御礼。』が発売。モットーは「幸せの分母を増やす」。

TEXT=安井桃子

PHOTOGRAPH=野﨑慧嗣

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