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2022.01.14

【西野亮廣】時代にチューニングを合わせたいなら、「初志貫徹」は分が悪い!──連載「革命のファンファーレ2」Vol.25

毎度お騒がせしております。キングコング西野です。
今回の記事は、毎朝voicyという音声メディアで配信している「#西野さんの朝礼」でお話したことから、編集して紹介させていただきます。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

今日は「『初志貫徹』に巻き込まれる人」というテーマでお話ししたいと思います。

【連載「革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬」】

第25回 「初志貫徹」をうまくコントロールし、しなやかに生きるための二つのポイント

西野亮廣

時代に合わせてチューニングし直さないと生きていけない

とってもシンプルな話なのですが…これだけ変化が激しい時代ですから、「初志貫徹」の分の悪さは、皆さんも知るところだと思います。

たとえば、「うちはお客さんと直接会って、一対一で付き合うことを大切にしているので、オンラインサービスはやらない! 」と宣言したところで、コロナがそうはさせなかったりする。
コロナに限らず、ニューヨークの代名詞でもあったイエローキャブ(タクシー)は、Uberという時代の波に駆逐された感がある。
もしも、その昔、「ワシは生涯タクシードライバーじゃ! 」と宣言していたとしても、今となっちゃあ、その宣言は守れない。

やっぱり、その時、その時で、チューニングし直さないと生きていけないんですね。
だから、僕はよく「メディアに流されて、自分の知らないものを否定しちゃダメだよ」という話をします。

10年前に「クラウドファンディングなんて、詐欺だー! 」と騒いでいた人達は、「クラウドファンディングは詐欺だコミュニティー」を形成してしまって、コロナ禍を生き残る為の打ち手が一つ減っちゃった。
「時代に合わせてチューニングし直せないことになる」という話です。

初志貫徹と良い距離感をとれる二つのポイント

そんなこんなで「初志貫徹」の話です。
ブロードウェイでやっている『STOMP』の正規メンバーに日本人で初めて選ばれたヤコさん(※ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のパーカッションパートのディレクター)と、先日アメリカで会ったときに、こんな話で盛り上がりました。

誰が何を宣言しようと、その人の勝手なのですが、「押さえておいた方がいいポイント(整理しておいた方がいいこと)があるよね」という話です。

大きくは二つで…

一つ目は「宣言をした頃の自分は、今の自分よりも世の中を知らない」ということです。
「少ない選択肢の中から選択している」とも言えますね。
まぁ、だからこそ選べる(アクセルが踏める)というのもあるのかもしれませんが、しかしながら、基本的にはラーメンを知らない状態で、「俺はカレー屋になる! 」と宣伝しているようなもの。
ここでは、そのことに対する良し悪しを話しているわけではなくて、「このように整理しておくと、初志貫徹というものと良い距離感をとれる」という話です。

そして、二つ目は「“初志”を撤回できない理由を明確にしておく」ということです。
うすうす「この方向じゃないかも…」と思っていても、ハンドルを切れない理由は何なのか?
ここを言語化しておくと、やはり、初志貫徹と良い距離感をとれる。

基本的には、僕らが宣言を撤回できない理由は二つで、「あの時の判断が間違いだったと認めなきゃいけないから」というのがAパターン。
Bパターンは、「まわりから『言ってた話と違うじゃないか』と攻撃されるから」というもの。

こうやって整理すると、たった、この二つしか無いんですね。
この二つの痛みを味わいたくないが為に、「違うかも…」と思いつつも、続けてしまっているのが僕らです。

今、「僕らです」と言いましたが、実際は僕は全然違って、基本的には鬼速の朝令暮改です。「初志貫徹」なんてやっていたら、今、ハリウッドにはいません。

話を整理します。
一つ目は、「あの頃の自分は今の自分よりも選択肢が少ない中で、選択していた」ということを把握しておくこと。
二つ目は、「初志を撤回できない理由」を把握しておくこと。
ここらへんは押さえておいた方がいいんじゃないかなぁと思います。

どうか、しなやかに

そんなこんなで、『映画 えんとつ町のプペル』がアメリカで公開されました。詳細はこちら。上映館は470館にまで広がっています。
アメリカにお友達がいらっしゃる方は、是非、お伝えいただけると嬉しいです。

もう一度言います。
僕はまだ何の成功もしていませんが、初志貫徹に縛られていたら、今日ここで、この告知をすることもありませんでした。
あまりでしゃばったことは言えませんが、変化の激しい時代ですので、どうか、しなやかに生きていただきたいと思います。

西野亮廣氏ポートレイト

Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員170万人、興行収入24億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。

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TEXT=西野亮廣

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