どんなスーパースターでも最初からそうだったわけではない。誰にでも雌伏の時期は存在しており、一つの試合やプレーがきっかけとなって才能が花開くというのもスポーツの世界ではよくあることである。そんな選手にとって大きなターニングポイントとなった瞬間にスポットを当てながら、スターとなる前夜とともに紹介していきたいと思う。連載コラム「スターたちの夜明け前」年始総集編④
鈴木誠也
2010年秋季東京都大会・片倉高戦(高校1年)
現在メジャーから最も高い注目を集めている日本人野手と言えば鈴木誠也(広島)になるだろう。2019年に行われたプレミア12では3試合連続ホームランを放つなどチームの優勝に大きく貢献し、MVPとベストナインを受賞。今年の東京五輪では5試合で3安打と不振だったものの、リーグ戦再開後は球団タイ記録となる6試合連続ホームランを放つなど大活躍を見せており、7・8月度の月間MVPにも輝いている。長打力と確実性を兼ね備えたバッティングに加えて俊足と強肩を生かした外野の守備も一級品で、ポスティングシステムを申請すれば多くのメジャー球団が獲得に乗り出す可能性は高い。
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大野雄大
2009年11月16日 明治神宮大会 対九州産業大(大学3年)
現在のプロ野球を代表する左投手の1人と言えるのが中日のエースである大野雄大だ。昨年(2020年)は最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを獲得すると、両リーグダントツトップとなる10完投も記録し、初の沢村賞にも輝いている。今年(2021年10月時点)は援護にも恵まれずに負けが先行しているものの、それでもリーグ3位の防御率2.82をマークするなど安定したピッチングを見せている――。
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栗林良吏
2020年9月16日 都市対抗予選 対東邦ガス戦(社会人2年目)
今年はセ・パ両リーグともルーキーの当たり年と言われ、近年稀に見るハイレベルな新人王争いが繰り広げられているが、セ・リーグで頭一つリードしていると見られるのが栗林良吏(広島)だ。故障で出遅れたフランスアに代わって抑えを任されると、プロ野球記録となるルーキーによる開幕から22試合連続無失点を記録。東京オリンピックでも侍ジャパンのメンバーに選ばれると、チームで唯一全5試合に登板し、見事なピッチングで日本の金メダル獲得に大きく貢献した――。
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