ここ20年ほどの間に人気のリゾート地へと生まれ変わり、今後もさまざまな開発が予定されているニセコ。現地で不動産関連の事業を展開するクリス・ピッカリング氏に、世界がニセコに投資をする理由について聞いた。【特集 絶頂スキーリゾート】
コロナ後はアジア人に代わりアメリカ人の投資が増える
「ニセコの魅力は、フッと吹くとなくなるほど軽いシャンペーンパウダーとも称される雪質にこそあります。ヨーロッパではこうした雪は標高1500m以上の山でしか味わえませんし、頻度も数週間に数日程度。だからこそ、ニセコの不動産は特にスキーが好きな外国人に人気があるんです。
ニセコが変わり始めたのは2000年代初頭で、雪質に感動したオーストラリア人たちによって開発が始まりました。2008年のリーマンショックで滞りそうになりますが、このタイミングで今度はスキーに興味を持ち始めた香港やシンガポールなどアジアの人たちがやってきて、途切れることなく開発は続きました。今後は円安もあって、コロナが落ちついたらアメリカ人の投資が増えると思います。外国人にとってニセコに家を持っていることは、一種のステータスなんです。
フランスのシャモニーなど古いスキーリゾートの多くは半径10kmほどの広さですが、ニセコは現状で1〜2km程度。まだまだ土地があって開発は続くはず。私がお薦めするのも半径5〜10kmほどのエリア。スキーイン・スキーアウトでなければ200mも5kmも変わりませんからね(笑)。少し離れた場所なら安い土地も見つけられますし、とても静かでプライバシー重視の人には最適です」
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