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2025.04.24

他人の意見を気にして疲弊してしまう人に沁みる。漫画『映像研には手を出すな!』の言葉とは【ティモンディ前田】

「仕事や育児、人間関係でちょっと疲れてしまった」「何となくうまくいかなくて、心がモヤモヤする」。そんな思いを抱えながらも毎日を一生懸命に生きる人たちに向けて、お笑い界きっての読書家であるティモンディの前田裕太さんが、“心にジュワッと沁みこんでくる言葉”をセレクトします。第6回は、大童澄瞳著の漫画『映像研には手を出すな!』からの一節。

ランプ
herry-sutanto / unsplash ※写真はイメージ

「理解してくれない他者に気を取られていると人生が崩壊しますよ」

『映像研には手を出すな!』(大童澄瞳/小学館)

心無い言葉に傷つき、疲弊しないために

SNSでは、色々な考えの人が自分の意見を垂れ流しています。だから、多種多様な意見に溢れているのが良い部分とも言えるでしょう。

ただ、自分にとっては傷つくような言葉を平気で使ってくる人も目についてしまうのも事実です。それに対して何も思わない人もいるでしょう。そういう人は積極的に人と交流ができるSNSは心地いい場所なのかもしれません。

ただ、僕は、他人の意見を気にしてしまう性格です。

そのため自分とは関係ない場所であっても、心無い言葉に傷ついてしまうことが多いです。そして疲弊していってしまいます。

そんな時に、この言葉が沁みます。『映像研には手を出すな!』という漫画で金森というキャラクターが浅草と水崎というキャラクターに言ったセリフです。

浅草と水崎はアニメーションを描くことに情熱を注いでいるのですが、やはり他者の意見は気になってしまうもの。

そのふたりに対して金森が“自分を見失わないように”と口にした言葉なのですが、SNS全盛期である今の日本では心に沁みる人も多いのではないでしょうか。

この言葉に対して水崎は「自分を救うために描く!」と意気込み、浅草は「やりたいことをやりたいように!」と意思を固めます。

いくら説得をしようが、言葉を重ねようが、理解をしてくれない人間というのは一定数います。

なかなか、割り切れるものではないですが、そんな他者に気を取られていると自分自身を見失ってしまいかねません。

すでに僕は自分を見失ってしまっている気がしますが、読者諸兄姉は、他者に心を乱された時は、この言葉を思いだしてみると良いかもしれません。

ティモンディ前田裕太さん
前田裕太/Yuta Maeda
1992年神奈川県生まれ。お笑いコンビ、ティモンディのツッコミ・ネタ作成担当。愛媛県の済美高校の野球部で高岸宏行と出会い、2015年にティモンディを結成する。教育番組『天才てれびくん』(NHK Eテレ)の14代目MC。読書大好き芸人としても活動。また、保護猫ボランティアにも携わり、その様子を発信している。

TEXT=前田裕太

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