35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第200回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
日本語と英語で、表現が真逆のフレーズ!
先日、オーストラリア育ちの方とお話しする機会がありました。その方は、7年間ほど日本語を勉強し、現在はもうペラペラと日本語を話します。あまりに流暢なので「日本語を喋る時、脳内では何語で考えているんですか?」と聞いてみたところ。
「最初は脳内で英語を日本語に翻訳していたんですが、表現が日本語と英語では真逆のフレーズがあるので、そのまま訳しても通じないんです。だからなるべく英語では考えないようにしています」
というハイレイベルな解答が返ってきました。しかし、「日本語と英語で、表現が真逆」なフレーズとはなんでしょうか。聞いてみると、その方はこう言いました。
「例えば、light headedってなんだかわかりますか?」
Lightだから、「明るい」とか、「軽い」とか? Headedはheadの過去形だから「向かった」とか? 「明るく向かった」? あるいは、headを名詞にしたとして、「軽い頭」?
全然違いました。というかおっしゃる通り、真逆でした。
light headed=頭が重い
という意味だそうです。低気圧で頭が重い、二日酔いで頭が重い、そんな症状はlight headedというのだそうです。
この症状は日本では頭が重くて、地面に身体がすいよせられる=立っていられない、横になりたい、というようなイメージですが、英語だと、その方いわく「頭が軽くなりすぎて、空に持っていかれそうなくらい具合が悪い」というニュアンスになっているみたいです。
また「めまいがする」も同様にlight headedでいいみたいです。
ケンブリッジの英英辞典の例文ではこうなっていました。
She'd had a couple of glasses of champagne and was starting to feel light-headed.
(彼女は何杯かシャンパンを飲んでいた。そしてめまいを感じはじめた)
「頭が重い」を表現する英単語
さらに、「頭が重い」症状は同じく、woozyという単語でも表現できるみたいです。こちらもケンブリッジの英英辞典ではこう説明されています。
feeling weak or ill and unable to think clearly
(弱っている、病気のように感じるまたは、しっかり考えられない)
この場合は、めまいというより、まさに「頭が重い」でしょう。例文はこうなっていました。
I was still woozy from flu/the anaesthetic/the medication/the wine.
(私は、インフルエンザで/麻酔で/薬で/ワインで、まだ頭が重い)
この例文は、インフルエンザでも、麻酔でも薬でもワインでも同じ文法で使えるということです。
風邪をひいたとか、二日酔いとか、寝不足とか、頭が重い日は多々あります。その場合ひたすらheadacheと、dizzyという単語でこれまで逃げてきましたが、light headedとwoozy、これから使っていきたいです。
というか、そのオーストラリアの方がおっしゃるとおり、日本語をそのまま翻訳していたのでは、このように全然通じない表現がたくさんあるので、早く、その方のように英語で考えられる頭になりたいと思いました。
連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。