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2023.02.27

「なにが起こっているの?」ではない! What’s been happening?の意味わかる?

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第185回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……

Illustration=Norio

知っておいた方がいい挨拶について!

しばらく英語のオンラインレッスンを怠けており、本当に数ヵ月ぶりにイギリス人教師と話した時のことです。

教師は、第一声でこう言いました。

What’s been happening?

直訳すると「なにが起こっているの?」です。

レッスンを長いことサボっていて後ろめたさを感じていた私は「数ヵ月なにが起こっているわけ? なんでレッスンに来ないの?」とか「今更来て、なんなの?」というような嫌味を言われたと思ってしまいました。

しどろもどろで「……仕事が忙しくて……すいません」と返したら。

「なんで謝るの?」と不思議な顔をされてしまいました。

What’s been happening?=最近どう? 元気?

という単なる挨拶のフレーズでした。

ああ、またこれか、と思いました。
この手のカジュアルな挨拶の英文には過去に何度も翻弄されてきました。

はじめてイギリス人に“What’s up?(よお、元気?)”と言われた時は、意味がわからず“What’s What’s up?(What’s upってなに?)”と返して不審な顔をされました。

“How do you do?(こんにちは)”と言われ、 “What are you talking about? (なんの話をしてるんですか?)”と返したこともあります。How do you do?を直訳し「どのようにするんですか?」と聞かれたと思ったのです。

“Alright?”が、“How are you? ”と同義だとは知らず、 “I am not sick why are you asking like that(私、病気じゃないけど? なんでそんなこと聞くの?)”とつっかかったこともあります。「大丈夫?」と心配されたかと思ってしまって。

What’s been happening? もこの類で、「最近どう?」「変わったことあった?」「なにしていた?」といった意味の簡単な挨拶でした。よく聞かれる“What’s up?”とか“How have you been doing?”と同じようなものです。

少し考えればこれが挨拶だというくらいのことはわかりそうなものですが、“What’s been happening?”というフレーズの「ハプニング」の印象が強すぎて「なにが起こったのか」という直訳に頭の中でなってしまったのです。

教師は笑って、じゃあ他にもいくつか知っておいた方がいい挨拶があるよ、と教えてくれました。

①What’s been going on?
②How are things with you?

両方とも「こんにちは、元気? どうしていた?」という意味だそうです。①はなんとなく聞いたことがありましたが、気を抜くとこれも「なにが起こっているの?」と直訳してしまいそうなので、ちゃんと覚えておかないといけないと思います。②に関しては聞いたことがなく、ここで教えてもらっていなければ、まったく意味がわからなかったと思います。省略されてHow are things?となることもあるようなので、こちらもしっかり覚えておきたいところです。

教師は「でも、イギリス人はそもそも出会い頭とかすれ違う際に、そんな難しいこと聞かないから。なにか言われてよくわからなかったらとりあえず、fineとかgoodとか、忙しかったならI have been busy recently.とでも言っておきなさい」という英語の先生としてはかなりざっくりとしたアドバイスをくれました。

まぁたしかに日本人も出会い頭でそんなに難しいことは聞かないなと納得してしまいました。ちなみに社内などですれ違う際にもっともよく聞かれる日本語の挨拶「お疲れ様です」は、英語では存在しないフレーズです。そういえば私も日本語を学ぶ外国人の方に「お疲れ様です、と言われてなんて返していいかわからない」と聞かれたことがありました。

「日本語の挨拶は、とりあえず相手の言ったことをオウム返ししておけばいい」というかなりざっくりとしたアドバイスを私もしていたことを思い出しました。

挨拶ってとても大事ですが、どこの国でもフレーズ化しているので、そこまで思い悩むことはなく、ただひたすら覚えていけばいいのかなと、改めて感じた次第です。

過去連載記事

連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

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連載
英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」

英語力ゼロのまま渡英、行けばなんとかなると思いつつなんともならなかった2年間のイギリス生活。帰国後はせっかく覚えたいくつかの英単語も忘れ去り、それでも時々は英語と格闘してみる現在、40歳。いつかはうまくなりたいから、恥を忍んで今日もブロークンイングリッシュ。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

TEXT=MOMOKO YASUI

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