35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」第154回。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。【過去の連載記事】
All right? と聞かれたら、なんと答えるのが正解か?
先日、イギリス人の知り合いと久しぶりにオンラインで話しました。
スカイプがつながった瞬間、彼女は私の方を見て一言。
All right?
と言いました。
“Are you all right?”と聞いてくれたのだと思います。
“Are you all right?”=「大丈夫ですか?」
と信じこんでいた私は、何を心配されたかわらず「何が? ネットの接続?」と聞いてしまいました。
彼女は首を振って、“No, I mean hello”と笑いました。
All right?=こんちわっ!
くらいの、軽い挨拶だそうです。
“Hello, How are you?”よりも、もう少しカジュアルな言い方で、「うっす、元気?」くらいの温度感でしょう。
そういえば、ロンドンにいた時もこの「All right?」「何が?」のやりとりは、何度かあった気がします。
“All right”が「こんちわっ!」、になるのはイギリス英語、特にロンドン周辺だけだそうです。アメリカ英語を話す人に“All right? ”と聞いてしまうと、私と同じように「は? 何が?」となるみたいです。
また“All right?”と言っている方は、たいして意味のない挨拶をしていることをわかっているので“I’m fine, thank you. And you?”というようなフォーマルな返しは特に求めていないようです。“All right?”と言われたら、“All right”と返せばいいようで非常に簡単です。
ちなみにですが、現地ではスペルを“all right”と2単語で書く人と、“alright”とLがひとつ落ちて1単語で書く人がいます。最初は別の意味かと思ったのですが、意味は変わらないそうです。フォーマルでは“all right”で書くのが正しいそうですが、自然と“alright”と書いてしまうネイティブの人が多いようです。
「じゃあさ、この意味はわかる? “He is a bit of all right. ”」
そう彼女が聞いてきました。
“He is a bit of all right. ” 直訳したら、「彼は少し、オールライト」。
「元気なのか、元気でないのか、よくわからないね」と返したところ爆笑していました。
bit of all right=見た目がいい、セクシーだ
という意味になるそうです。つまり“He is a bit of all right.”は「彼、セクシーだね」「彼、なんかイケてない?」というような意味合いになるそうです。“Sexy”とか“Cool”よりも直接的ではないので言いやすく、こんど海外でイケメンを見かけたらぜひ使ってみたいなと思いました。まぁ普段ぜんぜん英語を喋らない私が、いきなりそこだけ流暢にスラングを使っても周りは引くだけでしょうけど。
Illustration=Norio