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2021.10.03

暗号資産が生むつながりが世界をポジティブに変化させる

暗号資産やブロックチェーンが持つ、世界を変える大きな可能性について各界のキーパーソンに取材していく連載。今こそ知っておくべき、暗号資産の知識とビジネスへの活用例とは? 連載「キーパーソンを直撃! 暗号資産は世界をどう変えるか?」vol.6

暗号資産は世界をどう変えるか?

ビットコインは投機的な側面ばかりが注目されるが、それだけを気にしていると暗号資産やブロックチェーンの本質を見失ってしまう。今回は「ミス・ビットコイン」として暗号資産の黎明期からその啓蒙活動に力を注ぎ、自らも暗号資産による寄付プロジェクト・KIZUNAをはじめ数々のブロックチェーン事業に携わる起業家、藤本真衣氏に話を聞いた。

運命を変えたロジャー・バーとの出会い

私は2011年頃、当時一世を風靡していたスマホアプリ「美人時計」の派生版である「キッズ時計」の業務を請け負っていたのですが、そのサービスの一環として世界中の恵まれない子供たちへ寄付を行うプロジェクトを計画していました。

しかし、そこに立ちはだかったのが国際送金の手数料の高さ。1万円を送るのに数千円の手数料がかかるという状況で、これではサービスが成り立たないと途方に暮れていたんです。

そんな折に、ビットコインのエバンジェリストであるロジャー・バーさんとお会いする機会がありました。彼は、「ビットコインならば手数料がほとんどかからないだけでなく、瞬時に海外送金ができる!」と熱弁。また、ブロックチェーンによってすべての取引情報が公開されるので、透明性も極めて高いと。私はそれを聞いてすごいと思う反面、正直不安もあったので周りの友人や信頼できる方々に「どう思う?」と聞いてみましたが、ほぼ全員が批判的でした。

結局、キッズ時計でのチャリティは頓挫(とんざ)してしまったのですが、ロジャーさんとはその後も交流を続け、しだいに私自身もより多くの人にビットコインの魅力を伝えたいと考えるようになります。そして「ミス・ビットコイン」としてビットコインの啓蒙活動を始めたのです。

講演会やイベントなど細々と活動を続けていましたが、暗号資産への理解が広まらず、歯がゆい思いをしていた時期もあります。大きな転機となったのは’17年。ビットコインの価格が急騰して「億り人」と呼ばれる人々が連日メディアを賑わせ、ビットコインの知名度が一気に拡大しました。私も念願だった暗号資産を用いた寄付プラットフォーム、KIZUNAを立ち上げることができ、現在も世界中の団体へ支援を実施しています。

ブロックチェーンが示す新しい金融包摂のカタチ

ブロックチェーンの分野では今年に入って特にNFTアートを用いたチャリティが盛り上がりを見せています。NFTアート作品を購入すると、作品を手に入れられるだけでなく、払ったお金が寄付として困っている誰かのもとに届く――。

日本には近江商人の活動の理念を表す「三方よし」という言葉がありますが、売り手よし、買い手よし、世間よし、とまさにNFTによるチャリティはこの哲学を体現していると思います。

また、’18年にリリースされたベトナム発のNFTゲーム、Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)をご存知でしょうか。

NFTゲームとはブロックチェーンを基盤にして作られたゲームのことで、なかでもアクシーは今最も人気があるゲームのひとつ。アクシーのすごいところは、「Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)」を実現するなど、新しいカタチの金融包摂の芽が出てきていること。実際に、アクシーで得た利益で生計を立ててる人が増えてきています。もうひとつは、このトレンドは、Yield Guild Gamesといった第三者が提供しているスカラーシップ(奨学金のような制度)を加速させたことです。第三者と相互作用を働かせて成長していくところがブロックチェーンの醍醐味で、その大成功事例といえるでしょう。

昔はいわば"オタクのおもちゃ"に過ぎなかった暗号資産が、今では世の中のニュー・スタンダードを生みだしている。しかし一方で、まだ投機の側面ばかりに注目が集まっているのも事実です。暗号資産やブロックチェーンを活用した面白いプロジェクトについて知ることは世の中の新しい潮流をいち早く察知する手助けにもなります。暗号資産の世界は、あらゆるヒト・モノ・コトがつながる中心地。暗号資産が生む"つながり"は、世界を豊かにし、人生をよりポジティブに変えていくと、私は信じています。

グラコネ代表取締役 藤本真衣
兵庫県生まれ。大学在学中にフリーランスとして活動を開始。TV番組の制作会社などを経て、2014年にグラコネを設立。「ミス・ビットコイン」の愛称でも知られる。

Illustration=細山田 曜

TEXT=師田賢人

COOPERATION=あたらしい経済

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