35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第75回!
日常的に使われる!?
ぶーたれた様子を表現する、英語のネットスラング
これまでも何度か、英語のネットスラングをご紹介してきましたが、日々の生活のなかで、また新しいものを発見しましたのでご報告させていただきます。
再ロックダウンとなったイギリス、学校の閉鎖はまだないものの、語学学校は再びオンライン授業が主流になったため、ロンドンにいる友人たちが、グループSNSで「あのシステムってどうやってログインするの?」とやりとりをしていました。オンラインなので、日本からそのクラスに参加しようと思えばできるものの、時差がありなかなかうまく入れず、ただグループSNSのやりとりを横目で眺めていた時のことです。
何度システムにログインしようとしてもうまくできない友人が
「このユーザーネームはすでに使われてますって、何度やってもなるんだけど」
と発言したあと
Pfff
と言ったきり、チャットから消えていきました。
タイプミスかな? と思ったものの、気になって調べてみると。
Pfff=いらつきと、失望の表現するネットスラング
ということで、発音したら「ぷふっ」というような空気が抜けたような音になるため、拗ねたりイラついたりした時に我々が言う「ブー」、または「おいっ」「フンッ」みたいなものかもしれません。
同じような意味で“Pfft”という表現もあるようですが、これはもっと嘲り、見下しの表現が含まれているようです。スラングの辞書Urban dictionaryではこのような例文がありました。
Person 1: Well I had to build my house with my own two hands
いやー、俺、自分の家を自分で建てなくちゃなんなくてさー。
Person 2: Pfft...I Had to build this whole city with mine
へっ、僕はこの街全体を作らなきゃいけなくってさ。
Person2がPerson1の人を嘲笑っている様子でしょうか。
声に出すとほぼ「ぷしゅー」なので、言われたらなんとなく馬鹿にされているのはわかるかもしれませんが、文字にするとあまりピンとこないので、一応覚えておきたいスラングです。
泣きたいような、笑いたいような。
LOLsobとは!?
以前LOLが「(笑)」のニュアンスで使われるスラングだとご紹介しましたが、それに派生するスラングがあることを発見しました。
LOLsob
“LOL(Laugh Out Loud) ”に“sob”「すすり泣く」「涙にむせぶ」という動詞を足して、「笑っているが同時に泣いている」状態を表すそうです。具体例がないかと探していたら、
「#LOLsob」なるハッシュタグを発見、そこには、アメリカ大統領選挙のこと、環境破壊のことなど、わりに深刻な問題を憂いている人のツイートがたくさんありました。
「#LOLsobとはいったものの、ほとんど泣いている」と発言している人もいた通り、悲しい状態をなんとか、笑い飛ばそうとして無理している、という感じにも近いかもしれません。
「うちの学生が、大学の駐車場に止めたクルマの中でズーム授業受けてる。家にも帰れないし、外は寒いし、図書館は混んでるし。」というツイートに#LOLsobをつけているどこかの国の大学教授もいましたし、「週末だけ、1日が1時間長くなってくれないか」というツイートに対して#LOLsobでリツイートしている人もいました。
「なんだかなぁ」とか「ほんと、それな(涙)」のようなイメージでしょうか。
泣きたいような、笑いたいような、そんな気持ちになったら英語の勉強がてら、このハッシュタグで共感できる意見を探してみたいと思います。
Illustration=Norio