HEALTH

2022.10.04

運動しても疲れない身体は、ストレッチでつくる【堀江貴文】

今回のキーワードは「ストレッチ」。「運動して終わり、では不十分」と問題提起する堀江氏は、プロによる“攻めのストレッチ”を継続。国内外で店舗数を急激に増やしているドクターストレッチのグランドトレーナー金井俊記氏に、キックボクシング後に深層筋を伸ばしてもらいながらの対談を行った。連載「金を使うならカラダに使え!」とは……

堀江貴文氏(左)とドクターストレッチのグランドトレーナー金井俊記氏(右)

堀江貴文氏(左)とドクターストレッチのグランドトレーナー金井俊記氏(右)。

老廃物は、ストレッチで流すことができる

堀江貴文(以下堀江) 40〜50代って、日常的に運動している人とまったくしない人に分かれませんか? 中学高校までは体育の授業があるから強制的にやるけど、30〜40代で家庭を持っていたりすると、全然運動しなくなる人って多いですよね。さらに言えば、運動をした後のケアをしない人もすごく多い。「それで大丈夫? いや、大丈夫じゃないよね」と思うんですよ。

僕は柔道や片道1時間の自転車通学など、中高生時代は身体を動かしていたけど、大学に入ってから10年くらいは、仕事を始めたこともあって、あまり運動しなくなってしまった。そんななか、筋トレで痩せて若々しくなった経営者が出てきて、「ヤバい、俺も何かやらなきゃ」と思って、筋トレやランニングなど、再び運動を始めたのが30歳くらい。

40代に入ると、若いころと違って運動後に痛みやむくみが出たり、乳酸とかの疲労物質が溜まりやすくなるから、タイ古式マッサージを受けてたんだけど、ずっと、ストレッチに特化した施設があるといいなと思ってたんですよ。そしたらプロのトレーナーが行う「ドクターストレッチ」が突如できた。ここは何だろう、って気になっていたら、知り合いに紹介されて。それ以来、ずっと利用しています。

金井俊記(以下金井) ドクターストレッチは2012年にオープンした、国内外に200店舗以上を展開するストレッチ専門店で、アスリートのボディメンテナンスとして支持された技術を用いて、筋肉の深い層にアプローチする“コアバランスストレッチ”を行っています。

独自技術で脱力させた状態で、筋肉をあたためてから伸ばすことで、自力で行うストレッチとは違 う、“もうひと山越えた”ような効果を引きだせるんです。私たちトレーナーは、入社後に解剖学や技術の研修を受けていて、検定制度もあります。

堀江 金井さんもだけど、ここのトレーナーは元アスリートやプロスポーツ選手が多いんだよね。ストレッチで身体のコンディションを整えてきた経験がある人たちだから、実際にやってもらったら、技術が的確でとてもよかった。年をとると身体の可動域が狭まっていくものだけど、ストレッチを定期的に受けることでむしろ広がりましたね。筋肉の質というよりは、関節とか腱の柔軟性が変わった感じ。

金井 筋肉はある程度伸ばしておかないと、乳酸が溜まってどんどん硬くなっていきますから。老廃物は、ストレッチで流すことができるんです。

堀江 運動だけして、マッサージとかストレッチでのアフターケアをしないと、若いうちはよくても、年をとってくると酷いことになりますね。足がパンパンにむくんだり、筋肉が固まったりしますから。でも僕は、自分ではストレッチしません。まあまあキツイし、自力のストレッチだと、どうしても楽をしてしまうというか、攻めきれないんですよ。同じ時間やっても、効きが悪い。金井さんに出張で来てもらえることになったのは、とてもラッキーでした。いつも、キックボクシングをするジムに来てもらっています。

堀江貴文氏(左)とドクターストレッチのグランドトレーナー金井俊記氏(右)

金井氏のストレッチを受ける堀江氏。

金井 はい。堀江さんがキックボクシングを終えてすぐ、ストレッチを開始します。運動後ですと、すでに身体があたたまっていて、筋肉が伸びやすい状態なので、ストレッチを効果的に行うことができます。デスクワークをして店舗に来た方の場合などは、身体がカチカチの状態なので、筋肉を緩め、あたためながら80〜90分かけてストレッチすることが望ましいですね。

うちのストレッチの技術は200種類以上ありますが、何をどんな順番で行うというマニュアルはありません。初回は日常生活の状況などをヒアリングしたうえで、その人に合ったメニュー構成をつくります。もちろん、筋肉の状態を確認しながら、より適したやり方に変えていくこともあります。筋肉の状態は100人100通りなので、マニュアル化はできないんです。

堀江 自分じゃそこは動かせないとか、ここまでは自力で曲げられない、というレベルのストレッチを受けられる、それが価値。身体の可動域が大きくなるほど運動量が増えるから、普通に歩いていても代謝が上がる。時間当たりの消費カロリーが増える。スポーツをする時の身体の動きがよくなる。そんな実利が得られるんですよ。僕は沢登りもするけど、より遠くの岩が摑めるようになりました。

金井 例えば40歳の方なら、40年かかってできた身体のクセやゆがみ、コリを60分でなんとかするのは無理です。コリや痛みに悩まない身体をつくるなら、週1回のストレッチを3ヵ月は続けてみていただきたい。ストレッチで伸ばしたりほぐしたりした筋肉は、7〜10日で元に戻るとされているので、戻り切る前にまたストレッチをすることで、少しずつ状態をよくするこ とができるんです。不調の原因にアプローチするにはもっと時間がかかることもありますが。

堀江 今日はキックボクシングで、一昨日はゴルフ、別の日は筋トレやトレイルランニングをやったりと、週4〜5回は運動しています。加えてこのストレッチを定期的にしているから、調子の悪いところはどこもないです。四十肩になったこともないし、身体も柔らかいし、攻めのストレッチを受けても痛いと感じることもない。運動をしてストレッチをする、というルーティンがつくれていると、たぶん老化の進行も遅くなると思う。

金井 コアバランスストレッチを受けた方からは、「前屈ができるようになった」「肩甲骨が動かしやすい」という変化もよく耳にします。筋肉へのアプローチで可動域を広げることで、運動しても疲れない身体をつくることができる。それをストレッチで実感してほしいです。

Takafumi Horie
1972年福岡県生まれ。実業家。ロケットエンジン開発や、アプリのプロデュース、会員制オンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」運営など、さまざまな分野で活動する。予防医療普及協会理事。共著に『女性の「ヘルスケア」を変えれば日本の経済が変わる』

Toshiki Kanai
1993年生まれ。ドクターストレッチのトレーナー1000人のトップであるグランドトレーナーとして、アスリートや著名人対応を行う。山梨学院大学在学時、フィールドホッケーのインカレで優勝3回。

■連載「金を使うならカラダに使え!」とは……
カラダは究極の資本であり、投資先である。そう断言する堀江貴文氏が、最先端の医療と美容情報を惜しげもなく伝授する連載。

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過去連載記事

TEXT=海野由利子

PHOTOGRAPH=古谷利幸

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