業種は違えども、各界を牽引するトップリーダーたちに共通しているのは、健康で強靭な肉体。その理由とカラダづくりの方法論に迫る。今回はフィットネスアパレルブランドを展開するLÝFTの代表、エドワード加藤氏。【特集 最高のカラダは、最強の武器はこちら】
トレーニングする人は皆もっとナルシストになっていい
「イギリスに住んでいた頃、ジムで目にしたマッチョなカラダに魅せられて、トレーニングに目覚めました」
そう話すのは、フィットネスアパレルブランドを展開するLÝFTの代表、エドワード加藤氏。現地の大学を中退して帰国、フィットネスジムのトレーナーを務めた後、2018年にLÝFTを設立した。
「大きな肩幅に合わせてトップスを選ぶと、ウエスト部分がダボダボ。ウエストサイズでパンツを選ぶと太腿が入らなかったりと、ほとんどの洋服は一般的な体型の人向けにデザインされているので、僕らみたいに筋肉が大きい人には合わない。鍛えたカラダをカッコよく見せられる服。それを提供したくて、このブランドを立ち上げました。僕が今着ているのもLÝFTの服ですが、すごくストレッチが効いているので、カラダを締めつけず快適。しかも、ボディラインがきれいに見えるんです」
ニッチではあるものの、確実にニーズがある分野を狙うなど、経営者としての嗅覚は鋭敏だ。一方、世界最大規模のフィジークの大会であるオリンピアアマチュアで優勝を果たすなど、現在日本では数少ないフィジークのプロ選手としても輝かしい実績を残している。これも、カッコいい男が展開するブランドという認知を広めるための戦略だ。
「大会の3ヵ月前から減量を始め、1ヵ月前からは徹底的にカラダを鍛えぬき、ハードな食事制限もします。大会が終わった後は、しばらく燃え尽き症候群に陥ってしまうほどです」
大会への挑戦は、トレーニングがなかなか習慣づけられないという人にもお薦めと、加藤氏。
「ビギナー向けの大会もあるので、まずは思い切ってエントリーしてしまいましょう。明確な目標があったほうが運動は継続しやすいですから」
トレーニングを始めたら毎日鏡の前に立ち、自分のカラダを隅々までチェックするのもいい。贅肉が徐々に落ちて筋肉がつき、美しい肉体へと変わっていく。それを実感できれば、トレーニングへの意欲は確実に上がる。
「自分の鍛え上げられたカラダを見ると、思わずうっとりしてしまいます。他人からはナルシストと思われるかもしれない。でも、それでもいいじゃないですか。そもそもトレーニングは、自分が幸せになるためにやるもの。トレーニングする人は皆、もっとナルシストになっていいんです。カラダが健康になれば気力が充実し、仕事のパフォーマンスは確実に上がります。それが明白なのだから、トレーニングしない理由、ないですよね? しかも、ハードに運動している時って、雑念が湧いてこない。僕もいつも仕事のことが頭から離れませんが、トレーニング中だけは、忘れられる。それが、いいリフレッシュになっていると実感しています」
カラダを鍛えている人はカッコいいという価値観を、もっと根付かせたい。その思いを胸に、まずは自分がその見本となれるよう、加藤氏は今日も自分を鍛え続けている。