今回はつま先上がり斜面の攻略法。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】。
傾斜地の攻略がスコアアップのポイント
練習場ではうまくボールを打てるのに、コースに出ると思うようにプレーできないことがある。
練習場は打席にマットが敷いてあるため、目標に対してアドレスが取りやすく、ボールを簡単に打ちやすい。だが、コースは練習場のように地面が平らではなく、マットのようなまっすぐのラインがないため、目標に対してスクエアに構えることが難しいうえに、ラフやバンカーなどの状況に応じたショットが要求される。
そして、なんといってもコースには傾斜があることが練習場と最も違う点だ。
自然の地形を利用したゴルフ場には、大小さまざまな傾斜がある。そのため、練習場のような平らなエリアからボールを打てるのはティーショットくらいだろう。
ショットが安定せず、左右にボールが散らばれば、立つこともままならない急傾斜でボールを打たなくてはいけない状況も出てくる。難しいコースではフェアウェイが傾斜している場合もあるため、ティーショットをまっすぐ飛ばしても油断はできない。
しかし、このような傾斜からボールを打たなければいけない状況でも、適切な打ち方を知っておけばスコアをまとめることができる。
つま先上がりは左に曲がりやすく、距離が出ない
今回は大きくわけて4つある傾斜のうち、つま先上がりの打ち方を解説しよう。
つま先上がりの傾斜では自分の足元より高い位置にボールがあるので、いつも通りにスイングすると、ボールより手前の地面をたたいてしまう恐れがある。そのため、クラブを短めに持ってアドレスをすることが欠かせない。
また、ボールと体の距離が近くなるため、体を起こし気味にして構えるようにしてほしい。ボールの位置は真ん中か、やや左に置くといいだろう。右にボールを置くと左にボールが曲がりやすくなるので気をつけたい。
つま先上がりの傾斜が大きくなるほどクラブのライ角の影響でフェースが左を向くため、ボールが左に曲がりやすくなる。
ボールが左に曲がることを計算に入れて目標よりも右に狙いを定める必要があるため、傾斜の傾きに応じてターゲットを調整することが欠かせない。
この傾斜では、距離を出そうと大振りするとバランスを崩しやすいので、ハーフスイングくらいの振り幅でコンパクトに振るようにしてほしい。いつもより1、2番手大きいクラブを選び、力感をおさえてスイングをするといいだろう。
つま先上がりの傾斜からのショットは、そもそもボールを正確に飛ばすことは難しく、距離も出ない。
自信がないときは無理をせず、次のショットでリカバリーすることを考えよう。次の一打を良い場所から打てれば、挽回のチャンスもあるはずだ。
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■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。
