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GOLF

2022.02.01

一目置かれる“慕われゴルファー”とは?──連載「吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン」

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という彼による、スコアも所作も洗練させるための“技術”と“知識”を伝授する最新ゴルフレッスンコラムをまとめて振り返る。まだまだ厳しい寒さが続くが、ゴルフシーズン到来に向け、コソ練を積み重ねてスコアアップを目指したい。

美しいゴルフスイングを身に付けるための第一歩とは?

吉田洋一郎

なぜタイガー・ウッズは今でも米国で圧倒的な人気があるのか。

信じられないミラクルショットを放ったからだろうか。数々のメジャータイトルを手に入れたからだろうか。私はアメリカでコーチングを学んでいた時に、現地で何度もタイガーのプレーを目の当たりにして、彼が人々を魅了する理由を理解することができた。タイガーが人々に好まれるゴルファーである一番の理由はスイングが美しいからだ。もし、タイガーがジム・フューリック(変則の8の字スイングのアメリカ人ゴルファー)のスイングをしていたら、スーパースターにはなれなかったはずだ。

アマチュアの場合も同様に美しいスイングのゴルファーは周囲に良い印象を与える。例えスコアが悪くても、その日はたまたま調子が良くなかっただけと思われることもあるだろう。しかし、それとは逆に残念なスイングだと、いくらスコアが良くても「偶然スコアが良かったのだろう」と疑念を持たれてしまうこともあるかもしれない。

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アマチュアゴルファーに警告「バックスイングはゆっくり、は違う!」

吉田洋一郎

「スイングづくり」というと、多くの人はどのようにクラブや体が動くかという形の部分を気にする。しかしスイング構築においてポイントはこれだけではない。形と同じくらい重要になるのが「スピード」である。

では一般的なアマチュアのスイングにおいてはどうだろうか。私の経験から言うと、大半のアマチュアはバックスイングのスピードが極端に遅い。これは球を曲げないために「体のねじれを使ってクラブを上げる」ということを意識した結果、ゆっくりとしたバックスイングになっている場合が多い。しかし、ゆっくりなバックスイングではトップでクラブの反動を使うことができなくなるため、切り返しで上半身に力が入り、方向性のブレや飛距離ロスの原因となる。

一度PGAツアーのダスティン・ジョンソンやリッキー・ファウラーのスイングの始動に合わせてバックスイングをしてみてほしい。プロのほうが始動から切り返しまでの時間が圧倒的に短いことに気づくだろう。

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ベストスコアを狙うほどその更新が遠のく理由とは?

吉田洋一郎

ゴルフを仕事のツールに使うのであれば、「名刺代わり」ともなるベストスコアは1つでも少ないものを持っておきたい。だからこそ毎回ベストスコアを目指してラウンドするアマチュアが多いのだが、この姿勢がベストスコアの更新を妨げている。「ベストスコアを出すためには、ベストスコアを狙ったラウンドをするな」というのはパラドックスのようだが、これにはきちんと理由がある。

「ベストスコアを出したい」と思ってラウンドしている人は、そのためにはどんなことをしなくてはならないかという具体的なプランがない。例えばプロゴルファーは、自分のベストスコアが「65」だったとしても、常に「64以下」を狙ってラウンドをするわけではない。大会であれば順位の状況、自らのコンディション等を鑑みて「この日は2つ凹ませたい」とか「パープレーでOK」というように具体的なスコアを設定する。

目標がスコアでない場合もある。トーナメントの予選前に行われる練習ラウンドでは、芝の状態の確認、グリーンの把握などをして、18ホールを通してどこで勝負をかけなくてはならないか等の具体的な戦略を立てる際の材料を集める。オフであれば、練習で試している新しいスイングが、コースで使い物になるかといったチェックをすることもある。

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連載
吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林 司

COOPERATION=トータルゴルフフィットネス

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