連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」。今回は、I Don’t Like Mondays.のYUが魅せる、デザインとクラフトマンシップをラグジュアリーに融合させた「ピアジェ」。
ただそこに存在するだけでなく、魅せるギミックを備える
「ポセション」を直訳すると、所有する、手に入れるとなる。ピアジェが込めたのは、幸運や前向きといったポジティブエネルギーを呼びこむジュエリーであれという願い。1990年に誕生したコレクションは、ジュエリーの一部が回転するのが特徴だ。例えば18Kホワイトゴールドにラウンドブリリアンカットのダイヤとブラックセラミックをあしらったリングでは、その中央の2列分が回転する。
ピアジェといえば、1874年に時計のムーブメント製作に端を発する。そこで培った技術をジュエリーに融合させ、時計とジュエリーともに数々の名作を生みだしてきた。「ポセション」は、まさにそんなピアジェを象徴するひとつ。単なるデザインではなく、クラフトマンシップに基づくものだ。
見る人によってではなく、見るから輝きを変える
K18ホワイトゴールド製のバングルでは、トップにブラックセラミックを据えたダイヤをあしらうリングの部分が、そして同素材のリングでは、手作業で彫りこむことで柄を表現するパレス装飾にブリリアンカットダイヤモンドを一粒セットした部分が回転する。それにより生まれるのは、言うまでもなく変化する輝き。身につけたままで変化し、すべての人に輝きを届ける。
そんなジュエリーに今回合わせたのは、ワイドショルダーのコートにダブルブレステッドのジャケット。共地によるアンサンブルに、ポセションを身につけた手元が華やかさを与える。このジュエリーをつけるなら、余計な装飾は必要ないだろう。どちらにしろ、人々の視線は「ポセション」に集まってしまうのだから。
■連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」とは……
時にファッションとして、時にシンボルとして、またはアートに……。ジュエリーを身につける理由は、実にさまざまだ。だが、そのどれもがアイデンティティの表明であり、身につけた日々は、つまり人生の足跡。そんな価値あるジュエリーを紹介する。