連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」。今回は、I Don’t Like Mondays.のYUが魅せる、ロックから神話まで、多彩なアプローチで人々を魅了する「ブルガリ」。
エレガントにしてセクシー、多様なロックの捉え方
1950年代にブルースやカントリーをベースに生まれたロックは、その後さまざまな要素を取りこみながら多様化してゆく。そう、ロックとは単一じゃなく、表現は無限にある。ブルガリの「ビー・ゼロワン ロック」も。ローマのコロセウムに着想を得た「ビー・ゼロワン」は、スタッズという新たな要素を加え、その名のとおりロックな強さを纏った「ビー・ゼロワン ロック」を生みだし、その印象も変化する。
ここにあるのは、すべてピンクゴールド。スタッズ、そしてブラックセラミックとのコンビネーションは、いわばパンクやロカビリーといったところか。そこから漂うのは、強さだけじゃなく妖艶なまでの色気。ダイヤモンドが加われば、さらにロックで成り上がった成功者の風格が。
ジュエリーは身につけてこそ本懐、その意味を知る
こと妖艶さにおいては、「セルペンティ ヴァイパー」が目を引く。古代ギリシャやローマに登場する蛇をモチーフにした同コレクション。知性と生命力、そして官能の象徴とされる蛇を、ジオメトリックなデザインで表現する。さらには、バネ構造によって絡みつく様子までも。
それらを身につけた姿から漂うのは、言うまでもなく色気。そしてピンクゴールドやパヴェセッティングされたダイヤモンドが、それをより強調する。一方で、骨格に、そして肌になじむしなやかなつけ心地は、存在を自然に見せてくれる。だから、それぞれをセットアップでつけたくなるのだ。
■連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」とは……
時にファッションとして、時にシンボルとして、またはアートに……。ジュエリーを身につける理由は、実にさまざまだ。だが、そのどれもがアイデンティティの表明であり、身につけた日々は、つまり人生の足跡。そんな価値あるジュエリーを紹介する。