連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」。今回は、異なる素材、モチーフの融合により ジュエリーの概念を一変させた「ブシュロン」。
現代ジュエリーにおけるデザインの可能性を示した
「キャトルコレクション」の誕生は2004年。異なる素材、色、4つのコードを組み合わせた画期的なデザインは、今ではタイムレスな存在となった。だが、それは不変という意味ではなく、今も進化を続ける。このイヤーカフは「キャトル ブラック」というモノトーンでの提案となる。ホワイトゴールドとダイヤモンド、ブラックPVDの共演は間違いなくラグジュアリーだが、それでいてストリートでさえある。
もう一方は、ホワイトゴールドとダイヤモンドで構成する「キャトル ラディアント」。まるで彫刻のような造形は、ともすればグラフィカル。たとえ極小サイズであっても存分に存在をアピールしてくれる。
それぞれが違う、だが争わず、反発せず、調和する
ただひとつのジュエリーなのに、重ねづけをしているかのような感覚を楽しませてくれる。イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールド、ブラウンPVD、そしてダイヤモンドという異なる素材、色、モチーフを融合させた「キャトル クラシック」は、それひとつで多様な顔を披露する。それをバングル、ピンキーリング、タイネックレスにてセットアップ。
それぞれが多面的な魅力を備えるだけに、統一感がありながらも決して退屈に見えず、絶妙なバランスでの相違と調和が取れている。ゆえに、スタイルも選ばない。ジェンダー然り、あらゆる垣根が取り払われ多様性が求められる今の時代を、「キャトル クラシック」はまさに写しているようだ。
■連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」とは……
時にファッションとして、時にシンボルとして、またはアートに……。ジュエリーを身につける理由は、実にさまざまだ。だが、そのどれもがアイデンティティの表明であり、身につけた日々は、つまり人生の足跡。そんな価値あるジュエリーを紹介する。