新しい季節の到来を感じたら、ジャケットを1着、新調しよう。一日を心地よく過ごしたい。周りから一目置かれたい。羽織るだけできまり、気分が高揚するなら、なおのこと。信頼あるブランドの逸品なら、その望みはすべてかなうはずだ。一目置かれる秋冬ジャケットスタイル編。スタイリスト・野口強による新連載「The character of G」。
1.ロロ・ピアーナ/上質の頂きで感じられる至高の着心地に魅せられて
驚異の軽さとボディになじむフィットを感じられるジャージージャケットは、世界で最も細い12ミクロンのメリノウール糸で編み上げた傑作。ラペルの返りが美しい段返り、裏地なしの端の始末はクンメルカラーのシルクでトリミングするなど、ディテールも美しい。
2.ハズバンズ/今の気分にフィットする端正なフォルムを堪能する
かっちりと仕立てたショルダーラインに、グラマラスな幅広のラペルがクラシカルなエレガンスを感じさせるジャケットは、パリの気鋭のテーラーが手がけるマスターピース。鮮やかなインナーと組み合わせれば、着る人の個性も際立つ。
3.ベルルッティ/シンプルだからこそ難しい紺・黒・白の基本バランス
スレンダーなシルエットが着る人を選ばないナイトブルーのセットアップには、黒のラウンドネックのプルオーバーでシックさを、白のレザースニーカーで抜け感をプラス。ドレスダウンは崩しすぎないほうが洒脱で心地いい。
4.ブリオーニ/カジュアルな装いをジャケットでランクアップ
ヴァージンウールのワーク風のオーバーシャツと同素材のパンツとのセットアップの着こなしを格上げするのは、カシミヤ100%のダブルスプリッタブル仕立てのシングルジャケット。グレーのグラデーションが、大人の余裕と風格を添えて。
5.エルメス/定番に旬の輝きを添えるマスターピースの底力
チョークストライプのフランネルスーツは、右ラペルの裏側にレザーを配した仕立て。エルメスの永遠の定番をモディファイした「オータクロア」ロックのプレイフルな佇まい同様、スタンダードをアップデートさせる粋なディテールが光る。
6.ダンヒル/ヒネリのきいたスタイルを品よくさらりと着こなす
クラシカルで上品な印象の小柄のハウンドトゥース生地を用いたジャケットは、フロントのダブルの合わせを比翼仕立てにすることで、モダンな表情が加味されている。インには光沢感のあるシルクコットンのハイゲージタートルニットを合わせて、大人の色香とこなれた印象を加えるのも一興だ。
7.ルイ・ヴィトン/上品な光沢感を巧みに重ねシックとリラックスを共存
織りでグラフィカルな柄を配したジャケットとイージーパンツのセットアップは、新しい生活様式が必要とされる現代らしいリラックス感のある組み合わせ。光沢のあるシルクシャツを合わせることで、オンでも映える装いとなっている。
8.トム フォード/グラマラスな表情を粋にカジュアルダウン
上質なウールモヘアのジャケットは、ラグジュアリーなムードを放つ金ボタンつき。ボトムはスキニーシルエットの5ポケパンツでシックにドレスダウン。