東京が初夏を迎える2022年6月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間、緑豊かな日比谷公園と公園周辺の施設で「日比谷音楽祭2022」が開催される。テーマは「ボーダーレス」。無料で親子孫3世代が、あらゆるジャンルの音楽を楽しめる。出演者もボーダーレス、観客もボーダーレス、そんなイベントが日比谷音楽祭だ。【連載 日比谷音楽祭がすごい】
デビュー50周年を迎える石川さゆりの枠にとらわれないパフォーマンス
「日比谷音楽祭2022の石川さゆりさんのステージ、楽しみにしていてください。ジャンルや世代を超えた抜群のセットリストを用意しています」
「日比谷音楽祭2022」の実行委員長の亀田誠治は胸を張る。
レジェンド、石川さゆりは1973年にデビュー。2023年に50周年を迎える。「津軽海峡・冬景色」「天城越え」などいくつもの大ヒット曲を歌ってきた。日比谷音楽祭には、2019年開催の第1回に出演。ギタリストの布袋寅泰とともにステージに上がり、「天城越え」と「ソーラン節」を披露。そのロックスピリッツに客席は驚愕した。
「さゆりさんの作品は、2018年に『花が咲いている』という曲で、プロデューサーとしてかかわらせていただきました。作詞・作曲はいきものがかりの水野良樹さんです。それから毎年2曲くらい、ご一緒しています。艶やかな色気と、真逆の少年性を兼ね備えたところがとても魅力的です。音楽制作の過程では、少年っぽい素顔で、さまざまなアイデアを提供してくださいます」
布袋との共演が象徴する通り、世代を超えた、ジャンルを超えたアプローチにも積極的だ。
「僕を介してさまざまなアーティストとつながって頂けたらと思います」
2021年の大晦日、第72回NHK紅白歌合戦では、KREVAとMIYAVIとともに「火事と喧嘩は江戸の華」も披露した。
「あの曲は、さゆりさんとKREVAと僕の共作です。紅白の舞台での、さゆりさんとKREVAとMIYAVIが並んだパフォーマンスは圧巻でした。KREVAとMIYAVIについては、この人たちは誰? と驚かれたご年配の視聴者がたくさんいたはず。まさしく、日比谷音楽祭が提唱するボーダーレスの音楽です。とても誇らしく感じました」
日比谷音楽祭2022は6月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間にわたって開催。石川さゆりが野音(日比谷野外音楽堂)のステージに登場するのは4日夜の「Hibiya Dream Session 2」の予定。亀田の言う石川さゆりの「抜群のセットリスト」に期待が高まる。
【KREVA】「音楽的な視野が広く、音楽を俯瞰する能力に秀でている」亀田誠治
Seiji Kameda
1964年生まれ。音楽プロデューサー・ベーシスト。これまでに数多くのミュージシャンのプロデュース、アレンジを手がける。2004年に椎名林檎らと東京事変を結成し、ベーシストとして参加(’12年に解散、’20年に再生を発表)。’09年、自身初の主催イベント“亀の恩返し”を日本武道館にて開催。’21年には映画「糸」にて日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。’19年より「日比谷音楽祭」の実行委員長を務める。