ENTERTAINMENT

2022.06.02

【KREVA】「音楽的な視野が広く、音楽を俯瞰する能力に秀でている」亀田誠治──連載「日比谷音楽祭がすごい」Vol.7

東京が初夏を迎える2022年6月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間、緑豊かな日比谷公園と公園周辺の施設で「日比谷音楽祭2022」が開催される。テーマは「ボーダーレス」。無料で親子孫3世代が、あらゆるジャンルの音楽を楽しめる。出演者もボーダーレス、観客もボーダーレス、そんなイベントが日比谷音楽祭だ。【連載 日比谷音楽祭がすごい】

KREVA

音楽全般を広くとらえるKREVAの優れたアーティスト性

ラッパーであり、シンガーソングライターであり、音楽プロデューサーの顔も持つKREVAは、日比谷音楽祭のレギュラーメンバーと言っていいかもしれない。2019年、2021年、2022年と毎回参加している(2020年は新型コロナウイルス感染拡大で中止)。

「KREVAはラップのスキルが圧倒的です。彼はとてもキャッチーな曲を書くので、そちらに耳を奪われますが、ラッパーとしての実力は抜群。発声が明瞭なので、歌詞に書かれているメッセージがライブでも客席の隅々まできちんと伝わります。スキルの高さは機材を通しても明らかで、2021年の無観客配信のときも、パソコンやスマホで楽しんでくれているリスナーを盛り上げてくれました」

「日比谷音楽祭2022」実行委員長の亀田誠治(以下同)は、KREVAには絶大な信頼を置いているのだ。

KREVAはBY PHAR THE DOPEST、KICK THE CAN CREWなどを経て2004年にソロ活動をスタート。シングル「音色」でメジャーデビューした。2006年にリリースしたアルバム『愛・自分博』では邦楽ヒップホップのソロアーティストでは初めてヒットチャート1位となった。久保田利伸、スピッツの草野マサムネ、布袋寅泰、古内東子……、そして石川さゆり、MIYAVIなど、男女ともさまざまなフィールドのさまざまなタイプのアーティストとコラボレーションを重ねてきた。

「KREVAは音楽的な視野がとても広いアーティストです。作品全体やアンサンブルなど、音楽を俯瞰する能力に秀でています。作品の川上から川下まで、すべてが見渡せているんですよ。だから、判断はいつも的確。ボーカリストとしてのレベルも高い。だから、あらゆる系統のアーティストとコラボレーションすることができます」

“ボーダーレス”をテーマに掲げる日比谷音楽祭にふさわしいアーティストといっていいだろう。

「KREVAは常に柔軟で“カメさん、ここはラップではなく、歌ったほうがリスナーはハッピーになると思う”などとクリエイティブな提案をしてくれます。

だからこそ、演歌のフィールドの石川さゆりさんとも、切れ味鋭いスラップ奏法のギタリストのMIYAVIともコラボできます。2012年に『SAMURAI SESSIONS vol.1』で初めてMIYAVIと組んだ時も、迷うことなくKREVAに声をかけました。2021年の『火事と喧嘩は江戸の華』では、さゆりさんとMIYAVIと見事なコラボレーションを聴かせてくれました。KREVAとならば、いつも、僕がイメージする音楽をはるかに超えた仕上がりになります」

日比谷音楽祭2022は6月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間にわたって開催。KREVAは5日夜の「Hibiya Dream Session 3」のステージに登場する予定。

※次回は6月3日掲載予定

【連載 日比谷音楽祭がすごい】

 

日比谷音楽祭2022の詳細

クラウドファンディングについて

 

Seiji Kameda

Seiji Kameda
1964年生まれ。音楽プロデューサー・ベーシスト。これまでに数多くのミュージシャンのプロデュース、アレンジを手がける。2004年に椎名林檎らと東京事変を結成し、ベーシストとして参加('12年に解散、’20年に再生を発表)。'09年、自身初の主催イベント“亀の恩返し”を日本武道館にて開催。‘21年には映画「糸」にて日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。'19年より「日比谷音楽祭」の実行委員長を務める。

TEXT=神舘和典

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