東京が初夏を迎える2022年6月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間、緑豊かな日比谷公園と公園周辺の施設で「日比谷音楽祭2022」が開催される。テーマは「ボーダーレス」。無料で親子孫3世代が、あらゆるジャンルの音楽を楽しめる。出演者もボーダーレス、観客もボーダーレス、そんなイベントが日比谷音楽祭だ。【連載 日比谷音楽祭がすごい】
デビュー40周年を迎えるファン必見の感動のステージ
「この10年くらい、藤井フミヤさんとはたくさんのフェスで演奏させていただいています。どこが出会いなのか、もはやわからなくなってしまっているほどです」とは「日比谷音楽祭2022」実行委員長の亀田誠治(以下同)。
「日比谷音楽祭2020のハウスバンド、The Music Park Orchestraのメンバーたちも僕と同じだと思いますよ」
The Music Park Orchestraのギタリスト、佐橋佳幸は藤井フミヤの大ヒット曲「TRUE LOVE」の編曲者でギターも演奏している。ドラマーの河村“カースケ”智康やキーボードの斎藤有太、サックスの山本拓夫も藤井フミヤのライブやレコーディングで演奏してきた。いわばフミヤフレンズが集結しているのだ。
「だから、ミュージシャンとしても、人としても、お互いに理解し合っているからこそのステージになると思います」
1983年にチェッカーズのヴォーカリストとしてデビューした藤井フミヤは、2023年にデビュー40周年を迎える。
「国民的なヒット曲をいくつもお持ちの大ベテランです。“ボーダーレス”をテーマに3世代に楽しんでもらいたい日比谷音楽祭にふさわしいアーティストだと思っています。フミヤさんは、いつお目にかかってもフラットで穏やかに接してくださる。とてもオープンで、でも気さくすぎない、あの感じが僕は大好きです」
今回のステージでも、アレンジも、演奏も、もちろんバンドメンバーも、亀田はかなりのことを任せられた。
「亀田さんがやりたい曲、やりたいアレンジでいいよ」
そう言って委ねられたという。
「フミヤさんからは細かいリクエストはありませんでした。スケジュール調整のような現実的なことさえクリアすれば、音楽的に良いものか、オーディエンスや配信のリスナーが喜んでくれるか、といった本質的なやり取りだけで本番を迎えられます。
フミヤさんは長いキャリアのなかで、エンタテインメントを知り尽くしています。みんながどの曲を聴きたいのか──。よく理解した上で歌ってくれます。今回のフミヤさんのステージは、ファンの皆さんは感激して泣いちゃうと思いますよ。2022年に、この曲を、このアレンジで、この演奏で、このコラボで聴けるのか、と。楽しみにしていてください」
日比谷音楽祭2022は6月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間にわたって開催。藤井フミヤが野音(日比谷野外音楽堂)のステージに登場するのは5日夜の「Hibiya Dream Session 3」の予定。
【石川さゆり】「艶やかな色気と真逆の少年性を兼ね備えている」亀田誠治
Seiji Kameda
1964年生まれ。音楽プロデューサー・ベーシスト。これまでに数多くのミュージシャンのプロデュース、アレンジを手がける。2004年に椎名林檎らと東京事変を結成し、ベーシストとして参加(’12年に解散、’20年に再生を発表)。’09年、自身初の主催イベント“亀の恩返し”を日本武道館にて開催。’07年の第49回、’15年の第57回日本レコード大賞にて編曲賞を受賞。’21年には映画「糸」にて日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。’19年より「日比谷音楽祭」の実行委員長を務める。