2022年3月9日、日産グローバル本社ギャラリーにて、日産自動車の新たなフラッグシップである新型クロスオーバーEV「日産 アリア」の購入第1号車の納車セレモニーが行われた。
違いのわかるクルマ好きに選ばれる新型EV
見た目や乗り心地だけでなく、性能や燃費などを合理的に考えてクルマを選びたい。そんな目利きに今注目されているのが、日産の初となるクロスオーバーEV「日産 アリア」だ。2021年6月4日に発表された日本専用限定車「日産アリア limited」は、受付開始から10日間で約4,000台の予約注文が殺到。男性だけでなく女性にも高い評価を受けている新型モデルの魅力は、多くの車種を見比べてきたカーマニアをも納得させる性能の高さ。普段の通勤や週末のドライブをワンランクアップさせる、日産の先端技術を盛り込んだ新時代のクロスオーバーEVとなっている。
今回の納車セレモニーでは、和紙デザイナーの佐藤友佳理さんが、デザインコンセプトである「伝統美術と先進技術の融合」をイメージして製作した和紙アート「ARIYA STARTING BOX」から日産 アリアが登場。美しいフォルムや静かなエンジン音が、取材に駆けつけた報道陣にお披露目された。
EVの魅力は、なんといっても手軽に充電ができること、そして電気を貯めておけることにある。今回、セレモニーに登壇した第一号購入者である中村夫妻も、このEVならではの蓄電機能が購入のきっかけになったという。
「実は私はクルマには、まったく興味がございませんでした。妻が『新しいクルマを買おうよ』と10年以上前から言っていたのですが、私の答えはいつも『そんなもの必要ない』『もったいない』という感じでした。その私が、心変わりしてしまうほど、アリアは私にとって魅力的なクルマです。そもそものきっかけは、災害時の給電設備として蓄電池を探していたのですが、その時に電気自動車から給電できるということをはじめて知りました。それから電気自動車のことを徹底的に調べました。今から2年くらい前のことだと思います。その時初めて、アリアの存在を知りました」
実際、日産 アリアは停電時でもクルマから給電することができるので、緊急時に診療を行う医者などからも購入が検討されているという。突然の自然災害から家族や友人を守る備えとして、一家に一台あると安心という特性を併せ持つ。
また日産 アリアは、これまでの日産リーフやSUVで培ってきた技術を組み合わせ、走りや乗り心地はそのまま、快適なドライビングのための優れた新機能を追加している。7個のカメラ、5個のレーダー、12個のソナーによって、白線や標識だけでなく周辺車両も検知し運転をサポートする「プロパイロット 2.0」は、安全でスムーズなドライビングを実現。ドライバーが常に前方に注意して道路、交通、自車両の状況に応じ直ちにハンドルを操作できる状態に限り、同一車線内でのハンズオフ走行も可能だ。
中村氏も「長時間の運転が得意でない私には、プロパイロット2.0はとても魅力的でした。このクルマ、絶対に欲しいと思いました。『買っちゃえNISSAN』という感じでした」と語る。
さらに滑らかな曲線のフォルムが美しい日産 アリアには、外装だけでなくインテリアにも細かいこだわりが施されている。特筆すべきは、随所に見られる組子模様。日本の伝統工芸をヒントに、木工細工のような複雑で美しい幾何学模様をガソリン車のグリル部分にあたる「シールド」などに配置。センターコンソールを開けると、中には日本らしい桜の模様が。「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」というデザインコンセプトのもと設計されたクルマにふさわしい、時を超えて受け継がれる日本の美しさを感じられるデザインとなっている。
「今週末はこのアリアで軽井沢に行く予定です」と嬉しそうに話す中村夫妻。新しいカーライフへの期待に胸を弾ませながら、日産 アリアでセレモニーを後にした。
日産 アリア B6 / B6 limited
ボディサイズ:全長4595×全幅1850×全高1655mm (B6 limited 全高1665mm)
ホイールベース:2775mm
バッテリー:66kWh
一充電走行距離:470km(国土交通省審査値)
バッテリー種類:リチウムイオン電池
総電圧:352V
総電力量:66kWh
最高出力:160kW (218PS)/5950-13000rpm
最大トルク:300N・m (30.6kgf・m)/0-4392rpm
駆動方式:2WD
乗車定員:5名
車両価格:¥5,390,000~ ※国の補助金¥800,000(令和3年度補正予算経産省補助⾦)