ART

2023.03.22

アートのプロに相談できる、アンドアートの「コンシェルジュサービス」とは

日本初となるアートの共同保有プラットフォーム、ANDART(アンドアート)が2022年12月より新たなサービスを開始。小口の所有で培った人脈をもとに、デジタルをフル活用! アート作品売買の舞台に新たなムーブメントが起こる。【特集 アート2023】

 ANDART 松園詩織氏

ANDART
松園詩織/Shiori Matsuzono

大学在学中にアート系サービスを運営するスタートアップに参画、卒業後はサイバーエージェントへ新卒入社。その後、WTOKYOでのアート関連プロジェクト担当。2018年にアート×テックをテーマとしてANDARTを創業。

アート界を変革する、シン・コンシェルジュサービス

ダミアン・ハースト、バンクシー、KAWSら旬のアーティスト作品を所有する喜びを、なんとか享受することはできないだろうか。そんな夢を夢で終わらせなかったのが、日本初となるアート作品の共同保有プラットフォーム、ANDARTだ。1万円から作品のオーナー権を購入することができ、有名アーティストの作品を共同で保有することができるというまったく新しい発想で、国内外の縁を広げ、着々と実績を広げていった。

「2019年から開始したこのサービスは、現在、会員数2万5000人を突破しました。今でも会員が増え続けている状況です。実はサービスを始めた当初から、会員の方々から『共同所有ではなく、シンプルに実物が欲しい』という声もいただいていました。同年にそうした要望を受け、紹介制で売り手と買い手をつなぐサービスを開始したのが発端です。

アートビギナーから有名コレクターまで多くのお客様に恵まれ、累計取引数約100件、総取引額はまもなく12億円を超えます。2022年12月からは一般提供でコンシェルジュ事業を開始するにいたりました。公式LINEやお問い合わせベースで、専任コンシェルジュよりすぐにご対応させていただきます」と、ANDART代表取締役CEOの松園詩織氏は話す。

このコンシェルジュサービスは、プライマリー、セカンダリーを問わず幅広い作品を売買するだけではなく、作品を所有するための相談に何でも乗ってくれるのだ。

「バンクシーの初期作品が欲しい」「倉庫に眠っていた作品を売りたい」「自宅やオフィス全体のアートコーディネイトをお願いしたい」「資産形成としてアートを持つなら何がいいか」「自宅に入りきらない作品の保管を頼みたい」といった要望にもきめ細かく応じてくれる、まさにアート界の案内人だ。要望に合わせての相談になるが、平均予算は1000万円から。

「顧問アドバイザーにはアートディーラーとして34年のキャリアを持つ澤野誠一さん、サザビーズ北米本社などアート界の最前線で活躍する斯波(しば)雅子さんら、経験と実績ある方々をお迎えしています。アートに深い知識がない方も、彼らと一緒にギャラリーを訪ねながら好みを探りだすことができると思います。

気に入った作品が見つかったけれど予算が足りないという方は、先にお話しした共同オーナーという手段もあります。共同保有プラットフォームとコンシェルジュサービスの両方を行っているのがANDARTの強みといえます」

顧問アドバイザーのの澤野誠一氏

ANDARTの顧問アドバイザーを務めるコンシェルジュの澤野誠一氏。これまで多数の国内外美術館、企業、個人コレクションに携わり、アート界で34年の経験を持つ。お客様と会話を繰り返し、どんな要望もカタチにすることを目指す。※ギャラリー「KOTARO NUKAGA(六本木)」での展示「Crossing」にて撮影(現在は会期終了)。

さらにANDARTではSNSやデジタルテクノロジーをフルに活用している。会員に向け、PCやタブレット、スマートフォンでの作品の売買や管理をはじめ、LINEを使って作品の提案やアート界の最新情報を届けるといったサービスも行う。

「アートコレクターの方でも、秘書の方がエクセルやスプレッドシートでコレクションを地道に管理しているなんてことも多いと聞きます。私たちのコレクション管理ツール『ANDART CONCIERGE』では、アート作品のコレクション管理や売買をサポートするため、お持ちのアート作品を登録し、専用のコレクションページを作成できます。面倒な作品の一覧管理、資産情報の管理などトータルでサポートします」

つまり、アート作品の売買に関するサポートを一気通貫で実現できるというわけだ。

「私自身、最初の1枚を購入した瞬間からアートがよりいっそう身近なものになって、毎日の生活が格段に楽しくなりました。だからこそ、気軽にANDARTを活用してほしい。アートの世界への入口を広げていく。それが使命だと考えています」

ANDARTコンシェルジュのスマホ画面

ANDARTコンシェルジュ
購入した作品はスマホひとつで手軽に管理し、旬の作品情報も随時入手できる。

売買のサポートを一気通貫で実現する

1.アート作品の購入
ANDARTは美術品取引の専門知識と国内外のギャラリー、ディーラー、オークションハウスなどのネットワークを駆使。アートビギナーでも丁寧に希望をすり合わせながら選定から商談、取引までフルサポートしてくれる。すでに欲しい作品がある場合も、専任コンシェルジュがフレキシブルに相談に乗ってくれる。

2.アート作品の売却
売却を希望しているアート作品に関する時価査定はもちろん、管理やコンディションチェックに関する助言など、より有利な価格での売却取引をサポートしてくれる。さらに売却先の選定から搬出といった細かな対応も。まずは、売却検討中の作品情報をLINEで送って気軽に相談することからスタートしたい。

3.コレクションの資産管理
作品の管理はコレクターの悩みどころ。見やすさにもこだわったコレクション管理ツールなら、資産情報の管理画面がオンラインで見られる。さらに、作品の相場確認や売買の相談なども可能だ。今後は、売買マッチング機能を備えることで、完全オンラインで売買が完結するように、現在システムを開発中。

4.空間コーディネイト
アート作品を購入したが、どのように飾るのがふさわしいのか、そんな悩みにも応えてくれる。作品1点の場合はもちろん、施設やオフィスなどの企業や個人の別荘全体の空間コーディネイトも受付。オーナーの好みやセンスを大切にしながら、プロ集団が適切なアドバイスを行ない構想から完成までフルサポート。

【特集 アート2023】

TEXT=川岸徹

PHOTOGRAPH=古谷利幸

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