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ART

2021.01.15

【アートのお仕事】アートをシェアする新体験! その生みの親「アンドアート」とは?

時代の変化に伴い、アートにまつわる仕事は実に多様化している。業界に一石を投じるベンチャー企業や話題の新興ギャラリー、管理倉庫の舞台裏まで、アートの仕事の最前線に迫った。大特集「アートのお仕事」が掲載されるゲーテ2月号のご購入はこちら

アンドアート

KAWSの作品『NO REPLY』。オーナー限定のイベントなども実施され、作品を実際に鑑賞することができる。

革新的なアイデアで日本のアート界を牽引

著名アーティストの作品に対して小口会員権を発行し、販売する。これまでありそうでなかったサービスを提供し、その革新的なビジネスでアート業界に衝撃を与えたのがアンドアートだ。その代表を務める松園詩織さんは話す。

「少額から作品のオーナーになれる会員権プラットフォームを、2019年にスタートさせました。業界でもまったく新しい試みだったので、受け入れられるかどうか読めませんでしたが、幸い、たくさんの方にユーザーになっていただけました」

現在、ユーザー数は7500人を突破。超有名作品のオーナーになれるほか、鑑賞イベントの特別優待、デジタル上や展示時の名前掲載、会員権売買による利益が得られることもあるなどのメリットが受けられ、気軽に本格アートコレクションを始められる新しいサービスとして、人気を博している。

名和晃平の『Throne(g/p_pyramid)』

作品は普段、公共施設や倉庫に保管、展示されている。会員になるとデジタル上でコレクションを始められるほか、業界の最新情報を受け取れたり、オーナー権の保有率に応じてオーナー限定イベントへの招待などの優待を享受することができる。写真は名和晃平の『Throne(g/p_pyramid)』。

取り扱い作品も着々と増えており、そのラインナップは五木田智央、バンクシー、アンディー・ウォーホル、バスキア、KAWSなど、現代アート史を彩る大物がずらりと揃う。

時として、数千万円もの価格がつくこともあるこうした著名アーティストの作品を、個人で購入できる機会は限られる。それがアートを「自分と縁遠い存在」と感じさせる要因になっていたのだが、アンドアートはそうしたアートの「敷居」を低くすることにひと役買っている。

「価格にかかわらず、経済的な関与が生じると人はその対象を『自分ごと化』しますよね。作品のオーナーになることは、アートを『自分ごと化』して、より身近なものと感じてもらうための第一歩として最適だと思っています」

名和晃平の『Direction#182』

こちらも名和晃平の『Direction#182』。

話題の展覧会に足を運ぶ「アート好き」は昨今増えている。しかし、そこで終わってしまっている人が多いのもまた事実。

「もう一歩踏みこんでアートを愉しむには、見るだけでなく、“買う”のが一番です。鑑賞に留まらず、アートが購入対象として見られるようになると、その面白さは倍増します。好きな作品を自分が手に入れた時の興奮は何にも代え難いですし、アートとの向き合い方も確実に変わります。そのアーティストの活躍のニュースを目にすれば嬉しくなるし、さらに好きになる。

定期的に作品を眺めれば、最初気づいていなかった細かなテクスチャーを感じたり、作品からいくつものストーリーが想像できたり、受け取り方も変わっていくかもしれません。私たちはデジタル×新たなビジネスモデルで敷居を下げながら、“アートと個人の継続的な関係性”を提供することを目指しています」

会員限定イベントの会場の様子

会員限定イベントの会場の様子。

アンドアート立ち上げ以前、松園さんはベンチャー企業2社で新規事業開拓に携わっていた。アートに関するキャリアはほぼ皆無だったが、敢えてこの業界で起業したのには、かねてから強い想いがあったからだ。

「一生付き合っていけることを仕事にしたい。そう思って、今の事業の立ち上げを決意しました。それに、イノベーションが起きづらい業界だからこそ、異業種が顧客視点でチャレンジする余白があるとも感じました。アートはこれから、人の暮らしになくてはならないものになっていくと確信しています」

アンドアートは今年、注目の若手アーティストの作品の実物を、10万円以下から購入できるアートEC「YOU ANDART」の運営も開始した。

著名なアーティストと直接交流できる機会が設けられることも

アーティストがパフォーマンスを披露したり、ゲストを招いてのトークなども実施。著名なアーティストと直接交流できる機会が設けられることも。

「コロナ禍で室内にいることが多くなったり、リモートワークなどでプライベートスペースが人目に触れる機会も増えました。こんなご時世だからこそ、お気に入りのアートを手元に置いて、手軽に楽しんでもらえたらと思っています」

 

Policy of アンドアート

1.世界的な評価を受ける作品の小口会員権サービス

2.高額・大型作品でも少額からのデジタルシェアを実現する

3.オーナーになることでアートを自分ごと化させる

 

五木田智央、ジュリアン・オピーなど有名アートのオーナーに1万円からなれる!

『LAZY BONES』

五木田智央
『LAZY BONES』
オーナー権総額
¥35,000,000
1990年代にドローイング作品で人気に火がつき、今や世界中で新作が待ち望まれるアーティストとなる。イラストレーションを出自とし、自由な描線やモノクロームのグラデーションが特徴的。今作のモチーフは顔のない女性像で、この絵柄は五木田作品のなかでも人気が高く、入手も難しい。

『colormirror rainbow orange barcelona』

レギーネ・シューマン
『colormirror rainbow orange barcelona』
オーナー権総額
¥3,000,000
蛍光顔料を混入させたオリジナルのアクリル板を用いて、平面と立体の間に位置する作品を生みだすのが、ドイツ人アーティストのレギーネ・シューマン。「ライト・アート」と呼ばれる作品は、ネオンのような独特の光を放つ。どんな空間に置いても、その場を妖しく引き立ててくれる。

『Campbell’s Soup Ⅰ(Pepper Pot)』

アンディー・ウォーホル
『Campbell’s Soup Ⅰ(Pepper Pot)』
オーナー権総額
¥6,000,000
20世紀を代表するアート潮流だったポップアートを牽引したスター、ウォーホルが生みだした代表作がこのキャンベル・スープ缶。大量生産される大衆文化のありようを、シニカルに描いた作品として知られる。その批評精神とデザインセンスは、21世紀になった現代でもまったく色褪せない。

『Jawbone of an Ass』

ジャン=ミシェル・バスキア
『Jawbone of an Ass』
オーナー権総額
¥13,000,000
たった27年間の人生を駆け抜け、20世紀米国の最重要アーティストのひとりとなったのがバスキア。人気、マーケット価値ともに今も高騰中。「王冠」や「文字」など、バスキア作品を象徴するモチーフがちりばめられた今作は、緻密な画面構成と色彩感覚も冴える。

『ERODED CLASSICAL PRINTS』

ダニエル・アーシャム
『ERODED CLASSICAL PRINTS』
オーナー権総額
¥2,100,000
ニューヨークを拠点に活動する現代アーティスト、ダニエル・アーシャム。“フィクションとしての考古学”をコンセプトに、彫刻作品からペインティング、インスタレーション、映像作品まで手がけている。生まれながらにして色覚異常を患っており、白と黒を基調とした作品が多い。

『New York Couples』

ジュリアン・オピー
『New York Couples』
オーナー権総額
¥12,000,000
現代の英国を代表するアーティストは、ピクトグラムやアニメを彷彿とさせる作風がトレードマーク。最小限の点と線で表現する作品世界は、日本の伝統的な美術・文化からの影響が色濃い。街を行き交う二人組を捉えた今作は、「歩く人」というオピーの最もポピュラーなモチーフが描かれている。

 

Shiori Matsuzono

アンドアートで取り扱っている、アラーキーこと荒木経惟による写真作品と、アンドアート代表の松園詩織さん。この作品は目黒区青葉台のRIVERSIDE CLUBにて公共展示中。

Shiori Matsuzono
東京都生まれ。2013年にサイバーエージェントに入社し、新規事業責任者としてデジタルマーケティングに従事。’18年にANDART(アンドアート)を設立した。

「アンドアート」の詳細はこちら

TEXT=山内宏泰

PHOTOGRAPH=滝川一真

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