センスある経営者になるためには、自分だけのオリジナリティを探すことから。皆、平等に同じ速度で時間は過ぎていく。目標を定めないと、到達もしない。有言実行を積み重ねながら、時に人の手も借り、自分だけにできる“何か”を見つけていく。
熊谷正寿ら、増収を達成する経営者は独自の世界観をつくっている
この連載のテーマである「経営とは美の集積である。」、つまり経営におけるセンスとは、オリジナリティを生みだす力があることだと思うんです。どのような仕事にも、そのほとんどには先駆者がいて、同業者が存在する。しかし、そのなかで独自の世界観をつくり、抜きんでて、時代を沸かす力を持つ経営者が存在するのも事実です。
例えば身近な例を挙げればフランフランの髙島郁夫さん。世の中に家具や雑貨が潤沢にあるなかで、チャンネルをほんの少しずらし、勝機を見いだし、あそこまでブランドを大きくした。実際、誰もが苦戦するコロナ禍の四半期にも増収を達成しています。髙島さんは彼ならではの目線、確固たる美学と目利きが根底にあり、それを磨き続けている。だからこそ、ライバルが多い業界でオリジナリティを確立されています。
またGMOインターネットグループの熊谷正寿さん。今やGMOはインターネットサービスを総合的に展開する大企業ですが、その素晴らしいところは、さまざまなビジネスにおいて利用されるプラットフォームを作っていること。つまり商売をする人の多くが何かしらGMOの作ったものを使っていることになる。でもプラットフォームこそ、オリジナリティがなければ作れないものではないでしょうか。誰も思いつかなかったものや仕組みを新たに生みだしていく。その発想とスピードとセンスには、本当に驚きます。
さらに、個人で事業をしている経営者の方々にも多くのことを教えていただいています。会社の規模の大小ではなく、オリジナリティを生みだす力があるか否か。そこがセンスの違いだと思うのです。
さてそのセンスをどうやって身につけるのか。まずひとつ、人生、皆平等に時間は過ぎるものです。日常で、目指すところはいろいろあれど、人生を逆算して行動していかないと、目標には到達できない。25歳でこうなっていたい、30歳では、35歳では、と自分のなかで区切りを定め、そこに到達する術を逆算して行動あるのみです。
そしてもうひとつ、思ったことを口にすることです。人に聞いてもらっておくことで、周りが動いてくれることがある。「ああ、この前、森ちゃんがこんなのやりたいって言っていたっけ?」と、時に人が思いだし、人につないでくれることもあるからです。ただし有言実行でない夢物語ばかりを語っていては、ただの夢想家になってしまいます。
今や新しいコミュニケーションが取りづらく、待っているだけでは難しい時代です。幸い僕の周りには、この何十年かのキャリアのなかで築いてきた素晴らしいパートナーや同志がいる。しかもその職種は多岐にわたり、その多くが業界のトップランナーとして活躍しています。そこで僕がホストとなり、そんな彼らを招いてサロンのメンバーとともに商いを考えるオンラインサロン「森田商考会議所」を開設しました。プロジェクトは人と人とのつながりによって動くと考えています。情報を共有しながら、新たなコトを起こすためにも、多彩なゲストとコミュニケーションを取り、アイデアや仕事を爆発させる突破口になれば本望です。センスある経営者たちの、アイデアや経験を共有し、一緒に面白いことを創っていきましょう。
"商い"を本気で考えるオンラインサロン『森田商考会議所』スタート!
今回の連載で明らかになった、12月からスタートとする森田恭通氏のオンラインサロンについて、編集部からも詳細をお伝えしたい。
「"商い"を考えるオンラインサロン」をテーマとして、森田氏がホストとなり、月に1度ゲストを招いてサロンメンバーとともに商いを本気で考えるサロンだ。ゲストには、森田氏が今までのキャリアで築いてきた人脈を駆使し、さまざまな業種の第一線で活躍するトップランナーが登場。
対談のほかにも、森田氏と直接話ができるゼミや事業相談室、商考会議所内でのマッチングなど、皆で情報を共有し、新たなコミュニケーションをとるコンテンツが満載となる。
新しいプロジェクトは人と人とのつながりによって動くもの。世界を舞台に第一線で走り続ける仕事人たちと交流できるこの機会をお見逃しなく! 申し込み・詳細はこちらから。
Yasumichi Morita
1967年生まれ。デザイナー、グラマラス代表。森田恭通と「商い」を考えるオンラインサロン「森田商考会議所」を開設。12月初旬の初回イベントに参加できる第1期の募集は11月30日(月)まで。https://salondemorita.com