充実した人生を送るには、時にはノリと勢いも必要。財布とパスポートと旺盛な食欲(と屈強な胃袋)だけ持っていざ、ディープ感満載の美食のアジア弾丸ツアーへ。今回は台北往復24時間食いだおれ旅ラスト、4エリア目の「饒河街夜市(ラオハージェイェスー)」を紹介。【特集 エクストリーム旅】
一度食べたらハマる胡椒餅を求めて
そしてラストは南機場夜市から10kmほど離れた饒河街観光夜市へ。生活雑貨や衣料品店、ゲームセンターまで密集する大人気の夜市だ。
道が大渋滞していたため、到着したのは22時近かったが、ゲート近くの「福州世祖胡椒餅(フージョースーズーフージャオピン)」は長蛇の列。オレンジ色の揃いのユニフォームを着たスタッフがみな忙しそうに、胡椒餅の皮を練ったり、餡を包んだり、銅鍋に貼りつけて焼いたりしている。
胡椒餅といえば、基隆(台北からクルマで30〜40分)の夜市で食べたのが夢に出てくる美味しさだったのを思いだす。ミシュランも推す、こちらの味はいかに!? 手渡された熱々の胡椒餅を頬張ると、パリパリと香ばしい生地の中から肉の旨みと胡椒の香りがじゅわーっと溢れだす。
なぜか脳内に、もしもし君たち帰りなさいとペッパー警部。そうしたいのは山々だが、最後はこの夜市でもっとも有名な「陳董薬燉排骨(チェンドンヤオドゥンパイグー)」へ。
台湾産のスペアリブをかじりながら「ミシュラン店はないですけれど、ウォン・カーウァイの映画に出てくる遼寧街夜市もなかなかローカルな雰囲気でいいですよ」と案内人。いやいや、それは次回の楽しみに。
食べに食べた台北の夜市、謝謝(シェイシェイ)! そして再見(ツァイチェン)!!
【番外編】台湾みやげはコレ!
寧夏夜市からも徒歩圏内。メイド・イン・台湾の雑貨やフードを扱う「神農生活」でおみやげを。
【4エリア目】21:50|饒河街夜市
住所:台北市松山區饒河街
営業時間・定休日:17:00~24:00頃(店によって異なる)
旅人・小寺慶子
肉と酒を糧に生きる肉食系ライター。強靭な胃袋とフットワークの軽さを武器に国内外を食べ歩く。旅先では「郷に入れば郷に従う」のがモットー。
この記事はGOETHE 2024年4月号「総力特集:エクストリーム旅」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら