老舗「ザ・キャピトルホテル 東急」が開催する「サステナブル テーブル」は、ホテルが未来を見据えて行う美食イベント。レストラン好き必見だ!
美食×サステナビリティ
サステナブルとは、「維持できる」「耐えうる」「持ちこたえられる」を意味する言葉。近年は地球環境の持続可能性、人間社会の文明・経済システムの持続可能性の意味や概念として一般的に用いられており、多くの企業がさまざまな活動に取り組んでいる。そのなかでも、とりわけホテルは衣食住に密接するゆえに積極的だ。
名門「ザ・キャピトルホテル 東急」が行っているのが「食で地球の未来を切り拓く『サステナブル テーブル』」と題したプロジェクト。総料理長の曽我部俊典氏が一般社団法人 日本サステイナブル・レストラン協会のプロジェクト・アドバイザー・シェフでONODERA GROUPエグゼクティブシェフの杉浦仁志氏とタッグを組み、食のサステナビリティについてその課題を訴求しながらエンタメ性のある美食イベントを開催している。
2022年5月に行われた第一章のテーマは「プラントベースフード」。プラントベースフードとは植物由来原料を使い、食感や味なども含めて肉や魚料理などを再現した食のこと。ふたりの有名シェフが交互に皿を提供し、また、ときには一皿で合作するというコースは、いずれも目に美しく美味。これがプラントベースの料理であるという前提を忘れそうになるほどだ。
プラントベースフードというと、たしかに大豆で作られた大豆ミートや、オーツ麦から精製されたオーツミルクなどが、ここ数年で一気に市場に広がってきた印象がある。が、正直な気持ちを言うとヘルシーなのはわかるけど、どちらかというとファッション的な流行を感じ、わざわざ肉や魚を代用しなくてもと思ってしまう。しかし、1回目の「サステナブル テーブル」を体験し、これはアリかもという感想をもった。なぜなら、食後感がとてつもなく軽いからだ。
最近のレストランのコース料理は、皿数が多かったりボリューミーで、全部食べると少し苦しかったりするのだが、プラントベースフードならそうなることはなさそうだ。週に何度も会食があったり、過食気味の人は今、せっかくのレストランの料理に心から喜べなくなってしまっているところがある。しかし、週に一度でもこういったメニューをとりいれれば、次の日のレストランでの食事はきっと満足できるものになるのではないか。
なんでも地球温暖化の主原因とされている温室効果ガスの30%程度は、家畜の排せつ物から発生するメタンや一酸化二窒素によるものだとか。とくにメタンについては、二酸化炭素の次に地球温暖化を進めるガスであり、その大きな要因は牛などの家畜のゲップや排せつ物だという。
プラントベースフードは、健康や美容、そしてメンタルのセルフメンテナンスのためのヴィーガンとはちょっと違うのだ。
身体にだけでなく環境にも優しいプラントベースフードの必要性を教えてくれた「サステナブル テーブル」。次回は8月21日に「食品ロス」をテーマに開催するという。品質に問題がないにもかかわらず、供給量の過多や規格外という理由で取り残されてしまった食材を、ふたりのシェフが美しく絶品のコースに仕立てるというから楽しみだ。
新しい食体験の扉を開きたい。
サステナブル テーブル ~第2章 食品ロス~ 概要
開催日:2022年8月21日(日)
時間:開場17:00/開宴17:30
会場:1階 宴会場「鳳凰」
料金:ひとり¥20,000
内容:食のサステナビリティに関するトークタイム/食品ロスをテーマにしたコース料理 (ワインなどのペアリングを含む)
特典:総料理長 曽我部氏の直筆レシピをプレゼント
予約・問い合わせ
ザ・キャピトルホテル東急TEL:03-3503-0109(先着順)
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