GOURMET

2022.06.04

紀尾井町 三谷 別邸|予約困難店として知られる名店『三谷』の別邸

食に対して尋常ではない情熱を傾ける、秋元康小山薫堂中田英寿見城徹が厳選したとっておきの店を紹介する、最強のレストランガイド「ゲーテイスト2022」。凛としたカウンターで、美しいにぎりを口に運ぶ。それは頬が緩む口福な瞬間。鮨には人を幸せにする不思議な力がある。【Part5:弩級な鮨】

三谷別邸

ねっとりとした食感のあと豊かな香りが広がる鮪の漬け。

中田英寿「師匠が弟子たちのために気持ちを込めて造った最高の舞台」

予約困難店として知られる名店『三谷』。5年ほど前に弟子の活躍の場として『紀尾井町 三谷』をオープンさせたが、昨年秋、さらに新たな別邸が完成した。

 6席のカウンターが2部屋という小ぢんまりとした造りでとても落ち着けますよ。

 素敵だよね、あの空間。僕は左の神棚のある部屋しか行ったことがないけど、右は尊敬する中田さんから一字もらって「春寿(はるとし)」とつけたと言っていたよ。

 それは恐れ多いです。春は窓からお濠(ほり)の桜が見えるからですよ。見城さんが行かれているほうは紅葉が見えるので「秋統(あきつな)」。三谷(康彦)さんが尊敬する「十四代」の蔵元、高木(顯統/あきつな)さんの名前に因(ちな)んでつけたそうです。

三谷別邸

右:別邸の店長・本多栄輝氏は「『三谷』であって『三谷』ではない店にするのが使命」と話す。左:皮目を炙ったノドグロと雲丹を鰹出汁のスープで。コース最初のお椀(料理はすべて¥31,000~のおまかせの一例)。

 清々(すがすが)しいというか、神々しいというか、食事をしていてとても気持ちいいよ。あのカウンター、奥秩父・三峯(みつみね)神社の樹齢約400年のご神木だってね。

 すべてのものに神が宿るという考えで、物の選び方、扱い方がとても丁寧。店に関わる人との縁に感謝の想いが伝わる空間にしたいと話されていました。心地よいのと同時に、美味しいだけじゃなく、その先、その奥にあるものを探求し続けている三谷さん、お弟子さんたちの姿勢に刺激される場所です。

三谷別邸

「春寿」の部屋からは、春になると満開の桜を望める。

三谷別邸

産道のイメージ、身を清めるという意味が込められている金箔のトンネルを抜けたところが「春寿」の間。

Kioicho Mitani Bettei
住所:東京都千代田区紀尾井町1-2 東京ガーデンテラス紀尾井町3F
TEL:03-6256-9882
営業時間:12:00~15:30、18:00~22:30
定休日:水曜
席数:カウンター6席×2
料金:おまかせ¥31,000~

【ゲーテイスト2022】※6月24日までに全公開!
「秘密の店」
「和の神髄」
「洋の絢爛」
「名人の店」
「弩級な鮨」
「肉の魔力」

TEXT=藤田実子

PHOTOGRAPH=鈴木拓也

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