GOURMET

2021.06.25

たきや|何度行っても感動できる麻布十番の天ぷら店

秋元 康、小山薫堂、中田英寿、見城 徹の美食を探求する4兄弟の偏愛レストランを大公開するゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」が今年も開催に! カウンターの前で繰り広げられる華麗な手捌き。真摯に食材と対峙する、その姿勢に、ただただ息を呑む。四季折々の旬の食材を使った美しい日本料理は伝統に敬意を払い、進化し続ける職人技があってこそ。そして、和の真髄はそこにある。

たきや

薄くてパリッとした衣によって、ふっくらした身が引き立つ鱚。

秋元康「細部にまで美意識が宿る、生涯通いたい天ぷら店」

麻布十番商店街から一本入った裏通りに店を構える『たきや』は、日本屈指の予約が取れない天ぷら店。江戸前の仕事を超越し、独自路線をひた走る職人の技が食好きの心を虜にしている。

 何度行っても感動できる店の筆頭格として『たきや』は、絶対に外せません。

 僕も以前、行きました。本当に予約が取れないよね。

雲丹と海苔

雲丹と海苔。熱が入ると雲丹の水分が衣のなかで膨らみ、甘みが増幅(料理はすべて¥34,100のコースの一例)。

 千住明さんが誘ってくれなかったら、僕も行けていなかったかもしれません。とにかく天ぷらはもちろん、最初に出てくる八寸や器使いにも、店主の美意識の高さをすごく感じるんです。それでいて気さくだし、真面目だからファンが多いのもうなずけます。

 大葉で巻いたシャトーブリアンも美味しかった。トリュフ塩がすごく合うんだよね。

シャトーブリアンの大葉巻き

名物「シャトーブリアンの大葉巻き」。しなやかな旨みと柔らかさに悶絶。

 天ぷらかくあるべし、みたいな概念を軽く超越しちゃってる。だけど、先人が積み重ねてきた伝統の部分を重んじているところに本物を感じます。レモンバター醤油とキャビアで食べる赤座海老や雲丹の海苔巻きも非常に華やかで美味しいのだけど、この店の強さは、コースで全部食べた時の複合的な満足感にあると思っていて。ネタがそれぞれすごいんだけど、コースの緩急のつけ方が本当に絶妙。

 総合芸術のような。

店主の笠本辰明氏

店主の笠本辰明氏は独立前、ザ・リッツ・カールトン東京の『ひのきざか』で料理長を務めていた。

 本当にそう。店主の仕事の根本には、お客さんをもっと楽しませたい、驚かせたいという気持ちが強くあるんだと思う。江戸前の定番の鱚も薄パリッの衣とふっくら感が秀逸だったし、秋に食べた松茸のかき揚げは、細かくさいた松茸を揚げていて、つくづく傑作だと思いました。あれはもう忘れられない。

 いつでも新鮮な驚きがある店には、本当に頭が下がるね。

ーー今年のゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」は「秘密のレストラン」「陶酔のフレンチ&イタリアン」「美しき芸術の鮨」「職人の技に酔いしれる料理」「百花繚乱の超絶中華」「知る人ぞ知る隠れ家&穴場」「究極の肉を喰らう」がラインナップ! 完全保存版です。

 

Takiya

清らかな空気に包まれた空間。美しく磨き上げられた「玉川堂」製の特注鍋が目を引く。

Takiya
住所:東京都港区麻布十番2-8-6 ラベイユ麻布十番2 F
TEL:03-6804-1732
営業時間:17:30~、20:30~(2部制)
休業日:不定休
座席数:10席
料金:コース¥34,100

TEXT=小寺慶子

PHOTOGRAPH=上田佳代子

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