GOURMET

2021.06.14

3110NZ by LDH kitchen|世界でも前例がない、中目黒のアート空間でいただく鮨

秋元 康、小山薫堂、中田英寿、見城 徹の美食を探求する4兄弟の偏愛レストランを大公開するゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」が今年も開催に! 暖簾をくぐり、静謐な店内のカウンター席に姿勢を正して座り、店主の所作を眺める。そうして目の前に供される美しい握りを口に運ぶ。それは、思わず頬が緩む瞬間だ。鮨には人を幸せにする魔力がある。

3110NZ by LDH kitchen

内外装はアーティスト、ダニエル・アーシャムらによる建築デザインユニット、SNARKITECTUREが手がけた。

見城徹「丁寧で美意識の高い仕事は瞠目に値する」

名店『鮨 さいとう』と現代美術ギャラリー『NANZUKA』がコラボレーション。日中はギャラリー、夜はそのアート空間が鮨店にという世界でも前例のない新業態で注目を集めている。

 店名の「3110」は「さいとう」、「NZ」は現代アートのシンボル的なギャラリー「NANZUKA」から。LDHグループの飲食カンパニー、LDH kitchenが運営しているんです。

鮨

秋から冬は脂の旨味、春夏は香り、季節によって変わる鮪の味わいを楽しめるよう、切りつけの厚さ、シャリの温度まで配慮(料理は¥33,000のおまかせコースの一例)。

 空間もアーティスティックですよね。

 店を任されているのは『鮨 さいとう』で10年、という小林郁哉さん。3年前香港店を立ち上げて、ミシュランの星をすぐに獲得した実力派です。

 凱旋帰国ですね。

「蒸し鮑と蛸の柔らか煮」

「蒸し鮑と蛸の柔らか煮」。『鮨 さいとう』に入った時から作り続けている想い入れのあるつまみ。

 彼の仕事は本当に美しくて、アート空間にふさわしいんだ。包丁の入れ方が素晴らしくて。だから、鯵、鯖、秋刀魚などの青魚がより美味しそうに見える。美意識の高さに驚かされた。

 それは興味深いです。

 魚の状態をよく見て、どうやったらピークに持っていけるかをものすごく考えて仕事をしている。英語も堪能で国際的だから、ヒデも気に入ると思うよ。

塩と酢で〆てねかせる小肌

翌日に旨味のピークがくるよう、塩と酢で〆てねかせる小肌。

 仕入れは『鮨 さいとう』と同じなんですよね?

 もちろん。選ばれしネタを使っているし、仕込みも一切の妥協がないのは親方譲り。ただ、シャリだけは違うって。

小林郁哉氏

立ち姿も美しい小林郁哉氏。

 どんなシャリでしたか?

 米自体に旨味がある品種で、それはシャリとしてはタブーといわれているらしいけど、それを酢と塩のバランスでネタに合う、かつ、最後まで飽きさせない味や食感に仕込んでいるんだよ。独自の考えも少しずつ試していて、それがいい方向に向いていると思う。ぜひ「美しい鮨」を体感しに行ってください。

ーー今年のゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」は「秘密のレストラン」「陶酔のフレンチ&イタリアン」「美しき芸術の鮨」「職人の技に酔いしれる料理」「百花繚乱の超絶中華」「知る人ぞ知る隠れ家&穴場」「究極の肉を喰らう」がラインナップ! 完全保存版です。

 

3110エヌゼット バイ エルディーエイチキッチン
住所:東京都目黒区青葉台1-18-7 カリスタリア中目黒1F
TEL:03-5432-3351
営業時間:18:00~23:00(ギャラリーは11:00~17:00)
休業日:月曜
座席数:カウンター8席
料金:おまかせコース¥33,000

TEXT=藤田実子

PHOTOGRAPH=土居麻紀子

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