連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第63回は、ヴァシュロン・コンスタンタン「222」を取り上げる。

18Kイエローゴールド製のラグジュアリースポーツウォッチ
ヴァシュロン・コンスタンタンが創業222年を記念して1977年に発表した「222」は、1972年のオーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」、1976年のパテック フィリップの「ノーチラス」と並んで、超薄型ムーブメントを搭載し、ブレスレットを一体化した最初のラグジュアリースポーツウォッチのひとつだ。
ジェラルド・ジェンタがデザインした他のふたつつのモデルとは異なり、「222は」ドイツ出身のデザイナー、ヨルグ・ハイセックが手がけた。
ハイセックはジェンタほど有名ではないが、ロレックスでキャリアをスタートさせた後、デュ・ベトゥーン、カルティエ、エベル、タグ・ホイヤー、ティファニーなどのブランドを渡り歩き、1977年にヴァシュロン・コンスタンタンで「222」をデザインした、定評ある時計のプロである。
今回紹介する時計は、1977年に発表されたオリジナルデザインの「222」の18KYGモデル「Ref.46003」。
「Ref.46003」は直径34mmで、厚さは7mm強。ケースはモノコック(ユニボディ)構造で、ほぼフラットなケースバックとスレンダーなプロフィールが、この時代の他の類似のスポーツウォッチとは一線を画している。
その独特なケースとブレスレットのデザインにより、手首を包み込むような存在感を放ち、そのサイズからは想像できないほどの存在感を身に纏っている。また、ブレスレットとクラスプは、ロレックスの最初のオイスターブレスレットや、初代「ノーチラス」と「ロイヤル オーク」の一体型ブレスレットを製作した有名なブレスレットメーカー、ゲイ・フレアーによってつくられたものだ。
2022年にヴァシュロン・コンスタンタンが復活させたこのアイコニックなモデル「222」は、非常に高い評価を受けており、近年ますますこの「オリジナルの2」に注目が集まっている。さらに、その希少性の高さから、各オークションで高額落札が相次いでいる。
エレガントなイエローゴールド製のヴィンテージウォッチとしても、オススメの1本である。
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